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リーマックス
【SF 官能小説】

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カレン-3

カレンの体は小刻みに震え、性器を拡大して振動させた頃から、声も出すようになった。だが私は彼女を離さなかった。
私の古い命は子宮内の毛細血管に浸透して行き、全身を巡って、有害と判断されたウィルスや菌を殺し、歪んで病気の元になっている組織を新しく作り変えるのだ。
でもそれには最低1週間はかかる。卵子を採取するとき、処女であっても通常の性交で得る快楽以上のものを感じる。その為3日は寝込むのだ。
それは単なる疲れである。
その間も合わせて一週間くらいで私のミクロの体細胞は治癒の指令を忠実に守り、それを成し遂げた後死滅する。
私は、意識を頭に戻した。
そして、腰のロープを解き、ぐったりして涎を垂らして失神しているカレンを抱き起こした。
彼女の純白のスカートはところどころ蒼い染みになっていた。
これは私の体液の色だ。
私はカレンを抱きかかえると風呂場に連れて行き、服を脱がせて裸にするとシャワーで汗を流した。
カレンの全身はすっかり毛穴が開いていた。
そして体を拭いて普通の服を着せた。
近頃の服はガーターなどもないし、着せ替えが比較的楽で良い。
私のガウンも蒼く汚れたので脱いで、普通の服を着た。
カレンは途中で目を覚ましたが、殆ど話をすることができないぐらい疲れていた。

「ねえ、結局・・私は悪魔の餌食になったの?」
「違うよ。君の体はどんどん良くなって行く。
一週間してから調べてもらえば、お医者さんがびっくりするくらいになってるよ」
「本当に?騙していないの?私なんか物凄い声を出していたような気がする。
本当に魂が抜けたみたい。でも・・私・・もう処女じゃないのね」
「難しいところだね。でも処女が処女膜のある女性だというなら、君はまだ処女だよ。
細い隙間からお邪魔して中で膨らんだからね。
引き上げるときも同じようにしたから破けていないし、出血もしていない。
でも、セックスの快楽以上のものを感じたから、そういう意味では違うかもしれない。」
「また・・してくれる?」
「いや・・それをしてしまえば、君は生贄と同じになる。
昔、卵子が殆ど無くなって死んでしまうまで儀式を続けたことがあったらしい。
その後人類はリーマックスに百単位の人間達を治癒させたんだ。
でも、それは生贄の女性が犠牲になることで、私たちの種が本来することではないんだ。人間達に一方では崇められ、一方では強制されてしたことだったんだ。」

だが、カレンは聞いていなかった。ぐったりとして眠り込んだのだ。
私は体が熱くなってきて力が漲ってきた。
カレンを背中におぶるとそのラブホテルを出た。
車でカレンの家の近くまで行くと、後はおぶって玄関まで運んだ。
チャイムを鳴らすと母親が出て来た。
カレンを見てびっくりすると、父親を呼んで中に運んだ。
私が帰ろうとすると、父親が呼び止めた。

「君はいったい誰だ?カレンの学校の人間か?」
「はい、僕は田中と言います。同じクラスです。
そこで会ったんですが、急に眠くなったと言い出して道路に座り込んだので、ここまで連れて来ました。」
「田中・・聞いたことがないな。もう娘には関わらないでくれ。
この子は普通の体ではないんだ」
「はい、その通りにします。それでは失礼します」

私は外観に合わせて、目上の人間に使う言葉で切り抜けた。
ちょっと前までは、この父親よりも私の方が余程年長者に見えていたものだが・・・。
今の私はどう見てもカレンと同年代にしか見えないのだ。
実際にカレンから貰った新しい命のお陰で私の体は若返ったのだから。



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