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リーマックス
【SF 官能小説】

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カレン-4


『お願い。もし悪魔がいて、私の体を治してくれるなら、その代わりに何でも言うことを聞くから・・』
そういう心の声が聞こえた。
神に祈る声は100回聞いても無視することにしている。だが悪魔に祈る声は、それだけ切羽詰っていると判断して、交渉することにしている。
私はもう外見は中高年のおじさんだ。それが処女と交わるためには相手の覚悟がいるのだ。
その覚悟のほどが悪魔への祈りなのだ。だが、私は悪魔ではない。リーマックスだ。
彼女の名前はカレンといった。私は体を治したいという強い願いを受信することができる。
彼女は病院のベッドに寝ていた。彼女の心に私は語りかけ契約するかと尋ねた。彼女は承諾した。それで、私は病室から呼び出すと面接室で会った。
そして私の長い説明が始まった。それは私の心の声を伝えることで成り立つ。これは契約の手続きだから、それができるのだ。
(君の心の声は聞いた。君の病気を治すには条件がある。君の卵巣の中の卵子を1個貰うことになる。それと交換に私の命をあげる。私の命は君の体に入り君の病気を治した後、消える。その期間は一週間くらいだ。そして君の卵子は私の新しい命になる。そのためには私と君とはセックスに似たことをしなければならない。だがこれはとても重要な儀式だ。時間は1時間くらいで終わるが、途中で中断すると、私は死んでしまうし、君の体は治らなくなる。これは痛みは伴わない。むしろセックスに似た快楽を感じる。それ以上かもしれない。そのため、終わった後はぐったりする。3日間は寝込むだろう。だがその後4日ほどで君の体は健康になる。私は君の祈りの声は受信できるが、心を総て読めるわけではない。君は処女かどうか、それを教えてくれ。)
(私は処女です。男の人を知りません。)
(わかった。それでは誓いのキスをしよう。これをすると君は一時的に元気になるので、一度外泊許可をもらってくれ。そして自宅から抜け出して私と会うようにするのだ。)
私は立ち上がるとカレンを見下ろす位置に来た。そのままカレンの顎を上げさせて上から覆いかぶさるようにカレンの唇に口を押しつけた。
「むふ・・・」
カレンは恐らく霧のような気体が気管から肺に入ったような感覚を覚えたに違いない。私が自分の命を彼女の肺に送ったのだ。それは僅かだが、肺の毛細血管を経て血液中に混入する。そして、脳を刺激し、一時的な元気を得るように脳内薬効成分を分泌させる。
私はそのまま面接室を後にした。


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