投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

天狗屋物語
【SM 官能小説】

天狗屋物語の最初へ 天狗屋物語 20 天狗屋物語 22 天狗屋物語の最後へ

天狗屋物語(後編)-7

あれから、もう二年がたつ…。
それにしても、晩飯、カップ麺とビールじゃ、体がもたねえよ…ここのところ金がない日が続く。
今夜もヨシエは、爺さんのところに来ているようだ。一週間に一度は、爺さんがもっている鍵で
貞操帯を外してもらうためだ。

奥の部屋から、微かにヨシエの喘ぎ声が聞こえてくる。勃起もしないくせに、あの爺さんときた
らヨシエを縛り上げ、あそこの穴を二本の指で弄くりまわしているのだ。よく飽きないものだぜ。

この前、バーでヨシエに会ったときは、やつれたように目の下に黒いあざのようなクマつけて、
腰が悩ましくふらついていたな…。


結局、あれからミヨコに詫びを入れさせ、オレの前でオマルを使わせたが、ついでに排泄シーン
までバッチリ写真を撮ったら、意外にも彼女はしくしく泣き出したものだ。

しゃべったら撮った写真を学校中にばらまくぞ…なんて脅したら、下着も着けずに逃げるように
帰って行った。その後、オレは、ミヨコの写真をあの高校のスケバングループに売ったけど、
そのあとミヨコがどうなったかは聞いていない。



今夜は久しぶりにあの女が店にやってきた。

やっぱりいい女だ。ひと目見ただけでオレは鼻血が出るほど久しぶりに疼いた。
ゆるやかにウエーブのかかった艶やかな髪と清楚な顔つき…どこか甘く湿り気を帯びた薄い唇…
何よりも先日来たときの服装とは違って、濃紺の洒落たタイトなミニワンピースが色気の漂う女
のからだの輪郭を悩ましく浮かび上がらせていた。

なだらかな胸のふくらみと谷間の翳り、キュッと括れた腰つき、ヒップのラインもオレ好みだ。
オレは彼女の黒いハイヒールの先端から滑らかに伸びた形のいい脚を、足首からむっちりとした
太腿にかけて舌で舐めあげるように視線を這わす。

縛って脚を開かせ、あそこを舐めあげてやりたい…鞭や蝋燭でヒィヒィ啼くほど虐めたい…オレ
は、この女に対する嗜虐の欲望で思わず涎を垂らしそうになった。


女はこの前と同じようにSM用の陳列品を食い入るように眺め、古いSM雑誌を手にすると、
カウンターのオレのところに歩み寄る。眩暈のするようないい匂いの香水が、女の首筋からふん
わりと漂ってくる。

金を支払おうとした女に、オレは思わず声をかけた。

「も、もしかしたら、あなたはMですか…」
女の前でオレのチンチンが緊張しすぎて、言葉を吐きながらも舌がもつれそうになる。

女は言葉を返すことなく、にっこりと笑みを浮かべると買った雑誌をバッグに入れ、店をあとに
した。オレはふと女の後ろ姿を見送りながら、あの女を以前、どこで見たのか…ゆっくりと記憶
をたぐり寄せていた。




天狗屋物語の最初へ 天狗屋物語 20 天狗屋物語 22 天狗屋物語の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前