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天狗屋物語
【SM 官能小説】

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天狗屋物語(前編)-6

あれは、十日ほど前だった…。

大家のスケベ爺さんは、店の裏の一軒家にひとりで住んでいるが、オレが三ヶ月ほど入っていた
刑務所から出てきたとき、出所祝いだなんて、爺さんの家で、昼間から酒を飲ませてもらったと
きだった。

オレと爺さんは、コップ酒を飲み交わしながら、ついヨシエの話題になる。オレは縛ったヨシエ
の唇にチン○ンを咥えさせたいなんて言うと、爺さんはヨシエが処女かどうかの方がどうも気に
なるらしい。
裸にして楽しんでみるか…なんて、オレが冗談で言ったら、酔った爺さんがヨシエを家に呼ぼう
ぜ…なんて、本気で言い出したのだ。

そして、爺さんは、ほんとうに電話でヨシエを呼びつけたのだった。


保険の契約のことかとヨシエは思ったのか、一時間ほどすると、彼女は地味な白いブラウスと
紺色のスカートという事務服姿でノコノコあらわれたのだった。なぜか今日は、いつもの眼鏡を
かけていない。コンタクトなのだそうだ。いいね…こうして見ると、眼鏡をとったヨシエは、
意外と色気のある女だ。

爺さんが、まあ、一杯飲んでいけよ…なんて言葉に、ヨシエは、最初は断っていたが酒好きなの
かビールを口にする。

横膝に脚をくずした短いスカートからは、パンストに包まれたむっちりとした太腿を覗かせ、つ
いムラムラとくる。細身のわりには、胸だけはやや大きいヨシエのブラウスの胸元からは、微か
ないい匂いとともに、薄いピンクのブラジャーがわずかにのぞいていた。オレは思わず生唾を呑
み込んだ。


しばらく世間話で盛り上がる。丸眼鏡をかけた爺さんの目が酔ってイヤらしくすわってくる。
オレの方を向いて、何か目配せする。オレも酔っていた。ヨシエのからだに疼き始めていた。

少し酔ったヨシエが帰ろうとふらふらと立ち上がったときだった。爺さんは、微かに顔を赤くし
たヨシエを柱に押しつけながら、細い両腕をねじ曲げ、後ろ手に縛り上げると柱に括りつけたの
だった。

「…なっ、なにをするんですか…やめてください…」

慌てたヨシエの顔が脅えるように歪む。オレは唖然として、急に背中がぞくぞくしてくる。爺さ
んはドスのきいた声で脅す。

「…なめるんじゃないぜ…このアマ…」

脅えたヨシエのふらついた細い足首を柱の根元に縛りつけたのだった。


オレはポカンと口を開けたまま、その光景を見ていた。どこかのSM小説に出てくるような
シーンだった。

ヨシエが悲鳴をあげてうるさいので、爺さんはどこから取り出したのか、白い玉猿轡なんて咥え
させる。



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