天狗屋物語(前編)-12
包皮の薄い皮と唇が擦れると、ヨシエの唇の甘い疼きさえが、オレの肉棒の芯にじわりと伝わっ
てくるようだった。屹立したチン○ンの先端がぷるぷると揺れ、しだいにヨシエの唾液の微熱に
冒されながら、鈴口から粘り気のある透明な液があとからあとから滲み出てくるのを感じた。
そして、一気に肉棒の根元をヨシエが絞めつけるようにくわえ込んだとき、オレの竿幹が痙攣し
精液の流れを幹芯に感じた。そのとき、ヨシエの唇の端からオレが放出した白濁液が饐えた臭い
とともに溢れて出てきたのだった。
垂れ袋のタマタマまで、念入りにしゃぶらせようと思ったが、オレはとりあえず満足した。
深夜の店の天井裏を鼠が走る音が聞こえる。
十日前のヨシエのことを思いだしながら、ヨシエの緊縛写真を前に、オレはパンツの中に手を
入れる。指先に湿ったチン○ンの先端が触れる。右手で幹をぐっと握と、掌の中で幹が撥ねる
ように一瞬、堅くなる。刑務所では女っ気なしだったから、毎晩しごいていたものだ。
あのあと、ヨシエを奥座敷に連れ込み、ヨシエのからだを楽しませてもらった。
オレと爺さんは、あの奥座敷のことを仕置き部屋と呼んでいる。天井のないその部屋は、小屋裏
の黒々とした梁が剥き出しになり、女をつるし上げるにはちょうどいいのだ。
馬糞色の色褪せた土壁と荒削りの板敷きのその部屋には、窓ひとつなく、女の悲鳴さえ外に漏れ
ることはない。木梁から不気味に垂れ下がる幾本もの鎖や縄、壁の磔柱や埋め込まれた大きな鏡、
そして部屋の隅には犬小屋のような錆びた鉄檻がそなえてあった。
爺さんの趣味とは言え、雰囲気だけは本格的なSMルーム顔負けの仕置き部屋だった。
煌々とした電灯に照らされたヨシエの抜けるような白肌には、黒く染めた縄がよく似合い、弾力
のある肌への吸いつき具合もよかった。ババアのカズコのからだとは、まったく肉体の本質が違
うのだなんて、今さらながらしみじみと思っている。
玉猿轡を噛ませたヨシエに胡座を組ませ、海老縛りにして、仰向けに床に転がす。座敷転がしと
言われる縛りポーズだ。胡座に縛ってあるので、開いた股間のまま性器の部分が上を向き、見ご
ろになるのだ。
床に仰向けになったヨシエは、胡座に縛られた股間の付け根を露わにする。白すぎる太腿の付け
根の淡い翳りにオレも爺さんも興奮する。
「あそこの割れ目も、ケツの穴もまだピンク色だぜ…」
薄桃色に照り映えたような光沢を放つマンコからは、ヨシエの顔に似合わず、うっとりとする
くらいいい匂いが漂ってきた。眉根を寄せたヨシエは、玉猿轡を咥えた頬を恥ずかしげに強ばら
せている。
オレも爺さんも、ヨシエの眩暈のするような秘裂の肉の輝きに、ごくりと生唾を呑み込む。
オレは太めのバイブを用意したが、爺さんがせせら笑い、そんなものつまらないと言う。
爺さんはヒッヒッと鼻を鳴らしながら、二本の汚い指にたっぷりと唾液を絡ませる。そして床に
転がしたヨシエのそばに座り込んだ。
ねっとりと濡れた二本の指でヨシエの陰毛を掻き分け、秘裂を厭らしくなぞり始める。まるで
真珠の光沢に包まれたようなヨシエの菊芽を探るように指を這わせ、恥ずかしげに息づく突起
に微妙な刺激を与えながら、潤みだした肉壺を巧みに弄くり、淫靡に捏ねまわすのだ。