第1章 脱皮-6
楽しい何日かが過ぎた夕刻、プールとテニス疲れのせいか、私はシャワーも浴びず、夕食もとらず、ベッドに倒れるやいなや眠ってしまったようでした。
下腹部に異様な感触を覚えて、夢を見ているような錯覚のなかで目覚めたのです。部屋の明かりは点いていたので、時間の感覚を失っておりました。
私のテニスパンツは脱がされていて、裸のミクが横になって私の脚の付け根をいじっていたのです。
数日前から、ミクの態度や言葉がどことなく今までと違った接近の仕方をしておりましたので、あまり驚きはありませんでしたし、今起こっていることを恥ずかしい行為だとも思いませんでした。ああ、大好きな者同士とは、こうした接触の仕方になっていくのかしら、ぐらいの自然さで受け入れていたのです。ただ、普段隠されている部分がミクによって解放され、経験したことのない気持ち良さがこんな部分にあったのが不思議で、しばらく寝たふりを続けながら、薄目でミクの行為を眺めておりました。
ミクは次第に大胆になり、私のソコを拡げたり、少しつまんだり、匂いを嗅いだりしていましたが、やがて私の脚の間に顔を埋めて私のソコを舐めだしたのです。ミクの脚は私の目の前にあり、石鹸の匂いがしておりました。<ああ、ミクはシャワーを浴びたんだ、私も浴びなきゃ……>と、気持ち良さのなかでぼんやり考えながらミクの動きを追いかけていると、ミクの指が自分の襞の間を上下するのが良く見えました。うっすらと毛が生えているものの、赤ん坊のようにスベスベした盛り上がりが濡れたように光っていました。初めて見る形が面白くてクスッと笑おうとした瞬間、ミクの舌が、私のどこか敏感な部分に触れたようで、自分で意識をしないままピクンと反応しておりました。<今のは何だったのかしら……>身を捩りたくなるような気持ち良さ。普段は用を足すだけのところだと思っていたのに、<そんなところを舐めるなんて汚いとは思わないのかしら……ああ、でも気持ちいい。もっと舐めていて欲しい……>そう思いながらミクの指の動きを見ていると、ミクの両脚が泳ぐようにベッドを擦りだしました。指の動きが速くなるにつれて嗚咽のような息づかいになり、手を挟んだまま両脚をきつく閉じて動かなくなってしまったのです。
私はちょっと意地悪をしてみたくなり、ミクの顔を挟んだまま脚を閉じてやりました。そして、転がってミクの体の上に乗りかかると、閉じている両脚を強い力で拡げ、手を払いのけてミクのソコに顔を埋めてみました。そして、ミクの真似をして、平らではない部分に舌を這わせてみたのです。私の舌に、異様に粘り気のある味のない蜜のようなモノが入り込んできました。脚の付け根も濡れており、離したミクの指も粘っておりました。<シャワーの後、良く拭いていなかったのかしら>そう思いながら舐めていると、舌の先に少し固くなった突起が触れたので、唇で挟んでみると、まるで口の中に吸い込まれるように入ったので吸ってみました。<アアア……>とミクは叫び、同時に両手で私の頭を掴み、もの凄い力で自分のソコに押しつけました。そして、苦しがる私を持ち上げ、のけぞるような格好をしたかと思うと急に力が抜け、荒い息づかいを室内に響かせて眠ってしまいました。
私は何となく取り残されたような格好で、所在なくボンヤリしておりましたが、ミクにパジャマを着せることもできず、私もテニスウエアを脱いで、シーツをのり巻きのようにして抱き合って眠ることにしました。まだ、粗い息づかいをしながら眠るミクが、なぜか泣きたくなるほど可愛く思えました。ミクの乱れた髪を直してやりながら、小さな顔を抱きかかえて頬づりをし、半開きになっている唇にキスをしてみました。キスという行為がさらに愛おしさを募らせ、ミクの体を囲い込むように強く抱きしめると、ミクの胸の膨らみの奥から心臓の早鳴りが伝わってきて、私も深い眠りに入っていったのでした。
翌朝、同時に目覚めた二人は、昨日までとは違う自分たちに気付いておりました。ベッドにころがったまま、長い間見つめ合っていても飽きませんでした。そしてお互いに強く抱き合うと、ミクの形良い膨らみの柔らかさが、不思議な安らぎを与えてくれました。
ノックの音がして,<小枝子がお掃除にまいりました>と言ったので、私は、裸のままドアを開け、<今朝はいいわ。後でミクと翔子がしますから。あ、それから……翔子夕べ食べなかったからお腹空いたの。牛乳とオムレツかなにか、ドアの外に置いといて頂戴>と言い、小枝子を下がらせました。
ミクは、私が裸にもかかわらずドアを開け、少しも恥ずかしがる様子をしないことに違和感を覚えたらしく、
「驚いた……翔子ったら、裸のままでドア開けるなんて……」
「どうして? いつもの事だけど……」
「いつもの事って……恥ずかしくないの? 小枝子さんの前で……」
「恥ずかしい……って? 小枝子だって、いつもの翔子だって思ってるわ」
ミクは信じられないといった表情で私の裸を上から下へと眺めながら、私の股間を指さして不思議なことを聞いたのです。
「翔子……自分でソコ触ったことあって?」
「ソコって……このオシッコするところ?……ないわ……」