シグナル¨4¨-5
「でもあれがきっかけであたし達仲良くなれたんだから、怪我のなんとやらじゃない?」
「ガケの工場だっけー?」
「・・・怪我の功名ね」
私にとってはそうなのか、まだ分からない。
だって¨結果¨が出ていないから。
私は携帯を見付けてくれた速人くんの方が気になるはずなのに、弥生と相性が良かった。
運命なんてどう転んでいくのか分からない。
「そうだ、プール行こっか。あいつらも誘ってさ」
「いいねー。じゃあ明日水着買いにいこ。遥も行こうよ!」
「ま、待ってよ、明日も朝からバイトだし、今月いっぱいはそうだよ」
前から皆で遊びに行きたいとは言ってたけど、なかなか予定が合わず実現しない。
・・・私はこの時はまだ知らなかった。
その遊びに行く日になにが起こるのかなんて。
思えば、
弥生が言い出したこの時から、歯車は動きだしていたのかもしれない−
〜〜続く〜〜