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イカないと決めた日
【SM 官能小説】

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イカないと決めた日5-2

「しゅ〜に〜ん…どうしたんですかぁ?お化粧なんか直して?」聞きようによっては非常に失礼な森尾さんのセリフでした。
「何でもないわよ!」私は田口と接する時とどこか似た乱暴さで森尾さんに接しました。
「こわ〜い…何イライラしてるんですかぁ?」人の神経を逆なでする事においては田口より森尾さんの方が勝っているかも知れません。
「何でもないって…言ってるでしょ!」私はついつい言葉を荒げてしまいました。
森尾さんは憮然とした顔で私を見つめていました。
いつも事と言ったらいつもの事でした。
社会人として自覚に欠ける森尾さんは普段から私の小言の対象でした。
「でも主任もアレですねぇ〜」森尾さんは平目の様に開いた目でニヤニヤと笑いました。
森尾さんたら目の間は広くて…目も小さいクセに凄く派手な目を作っているんです。
「な…何よ!」さっきまで肉欲に耽っていた私は動揺しまくっていました。
「アタシが男子社員とおしゃべりしてただけで…」
森尾さんが意地悪そうに私を見ました。
私は思わずギクリとしました。
「此処は会社よ!学校とは違うんだから…」森尾さんは私の真似をして続けました。
何ともふてぶてしい態度でしたが…私の弱みを握ったと確信しているふてぶてしさでした。
「な…なによ…」私の声が震えました。
「社会人として自覚を持って仕事をして欲しいわね…」これも私が森尾さんに日頃から言ってる事です。
森尾さんは嘲る様に私の口真似をしています。
その行為は悪意以外の何物でもありませんでした。
私はいたたまれずトイレを後にしようとしました。
「待ちなさいよ!」森尾さんが本性を剥き出しにして私の腕を掴みました。
「な…なに…」私は消え入りそうな声で言いました。
職場の地位が意味を持たなくなったら…私が森尾さんに適う訳はありませんでした。
「主任…主任の社会人の自覚ってなに?」森尾さんが柄の悪い目つきで私を見つめました。
私は逃げる事も言い返す事も出来ずに俯いてしまいました。
「会社のトイレでセックスして…よく自覚だなんだって言えますね!」決定的な森尾さんのセリフでした。
「大きな声出さないで…アレは…」私は泣きそうになって弁解しました。
「アレは何ですか?牝豚主任」森尾さんはニヤッと笑うと田口と同じ事を口にしました。
あたかも全て見ていたと言いたげな口ぶりでした。
「主任…そんなにセックス好きだったら援助でもしてもいますか?」森尾さんは何とも恐ろしい事を口にしてきました。
「な…何言ってるの…」私は泣きそうな声で聞きました。
「援交ですよ…援助交際…」森尾さんはニヤリと笑いました。
「何言ってんのよ!」私はつい…声を荒げてしまいました。 
「そうですね…女子高生じゃあるまいし…こんなおばさんじゃ稼ぎにならないですよね…」森尾さんはクスクスと笑いながら言いました。
何という屈辱でしょう…悔しさの余り涙が滲んできました。
「まぁいいわ…何かしら…稼ぐ方法考えて来ますから…そん時は協力よろしくぅ」森尾さんは涙を浮かべて睨み付ける私にヘラヘラとした笑いを返すとトイレから去って行きました。
トイレにひとり残った私はまるで奈落の底に突き落とされた思いで鏡を見つめていました。

つづく


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