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Friends
【青春 恋愛小説】

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Friends-8

ここは何処までも続く花畑、夕はポツンとそこにたたずんでいる。
「…何処ここ?」
夕の服装はいつのまにか制服になっていた。
夕は周りを見回して見るが一面、花で覆い尽くされていた。
そこに人影が一つ。手を振りながら走っているようだ。
「おぉ〜い、和泉さぁ〜ん」
人影は夕にどんどん近づいている。
「…菅谷くん?」
どうやら人影は菅谷らしい。何故か菅谷も制服を着ている。
菅谷は夕の目の前まで来てと立ち止まった。
「和泉さん」
「はっ…はい!」
「僕は君のことを愛しています。よければ僕と結婚を前提に付き合いませんか」
菅谷の唐突な告白に夕は度肝を抜かれた。
「…あの…でも…私達まだ中学生だし…そんな結婚なんて…」
夕は顔を赤らませながら、両手を絡ませ、俯きながら菅谷を上目遣いで見ている。
「和泉さん」
「…はい」
「キスしようか?」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「駄目かい?」
菅谷が夕を抱き寄せる。それにより、夕と菅谷の顔が、吐息がかかるぐらいまで近付けられた。
「ぁ…そんな…菅谷くん…」
夕が恥ずかしがり顔を横に背けると、菅谷は夕の顎に手をやり、自分の顔が見えるように引き戻す。
「…ぁ」
菅谷の唇が夕に近づいてくる。後、数センチ近寄れば夕のファーストキスは菅谷に奪われる。
「…でも…菅谷くんになら…いいか」
そう呟く夕。
そして、唇が触れ合った瞬間!
『起きろー!』
夢を打ち壊す声がした。


ハッ!と目を覚ます夕。どうやらソファーに座ったまま寝てしまったらしい、目前には母親が立っている。
「もう夜だぞ。お寝坊さん」
母親の言葉に夕は…
「ぅ……もう少しだったのに! お母さんのバカァ〜」
そう叫ばずにはいられなかった。
「どっ…どうしたのよ夕」
夕の凄まじい形相に一歩後ずさる母親。
「…なんでもない…」
「変な子ね…まっ、いいわご飯よ」
「…はーい」
夕はソファーから立ち上がった。


ご飯を食べ、お風呂に入り、現在夕はベットで小説を読んでいる。
「…あれっ? …もう十時か…明日は朝早いし…寝よ」
読んでいた小説をバンッと閉じ、部屋の電気を消す。
「…おやすみなさい」
そう呟き眠りにつく。

明日は…修学旅行だ…


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