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西遊々記
【ファンタジー 官能小説】

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西遊々記B-1

「ってぇ・・・」
後頭部をさすりながらつぶやく八戒

「で、なんであんこを襲ったんだ?」
如意棒(にょいぼう)を肩にかつぎ 悟空は言った
「そりゃ あんずにオレの子が出来れば・・・」
チラっとあたしを見て八戒は言葉を濁した。

川原で事に及んでいる三蔵と悟空を確認し 邪魔に入られないと確信してのことだと。

あたしに子どもを産ませるためにあんなことをしたの!?
あまりの唐突な発言にあたしは絶句した

「やっぱりそうか・・・」
長い銀髪を揺らし三蔵が立ち上がる
「どうゆうこと?」
あたしと悟空が同時に問う

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三蔵の話はこうだ。
太古のむかし 釈迦の説いた経典があった。経典が世に広まるのをこころよく思わない妖魔たちは 経典を消そうとやっきになった。そこで釈迦は経典を「香天(シェイテン)」という一人の女性に変え妖魔たちの目から隠したのだ。

あたしはその子孫だそうだ。

そして言い伝えの中に「香天の血は天を制す」という言葉があるらしい。要は香天の血を引く者との子孫を残せば己の血族が世を制すほどの力を得ることになるのだと。

八戒はそれを知っていてあたしに迫ったというのだ。

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「あんず、そこに横になって。」
悟空と八戒を外に出し、三蔵はあたしにベッドに横になるよう命じた

「二人があんな恰好で校庭にでたら大騒ぎになるわ。大丈夫なの?」
心配するあたしをよそに、何やら呪文を唱えつつ三蔵は言った
「心配するな、場所は同じだが時空が違う。オレ達の他、人は誰一人いない」

そう言えば、あれだけ騒いだのに他の先生も生徒も誰も保健室に来なかった・・・
なんて考えているうちに心地よい香りが保健室内を包み、あたしもとろんとした気持ちになっていく。

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「あんこ。SEX経験あるのか?」
唐突な質問にあたしは思わず赤くなってしまった。
「ないわよ。あそこまでされたのは八戒が初めてよ」
八戒に迫られた事を思い出し、鳥肌が立つ。


「何をしても オレを信じてじっとしているんだぞ」
そういうと三蔵は衣装を脱ぎ裸体になり、あたしに口付けを始めた。

「!!!!」
少しひんやりとした彼の手があたしの胸をまさぐる。
「ちょっ!!!何すんのっ」
「浄化の業(じょうかのごう)だ、八戒は妖魔だ。おまえ八戒に汚されただろ。」

抵抗する力が抜ける。三蔵はあたしの身体を元の清い状態にするための業を行うというのだ。

はらりと三蔵の銀髪があたしの胸元に落ちる。


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