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ある淫魔のライフスタイル〜深紅の魔女ミーティ〜
【ファンタジー 官能小説】

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ある淫魔のライフスタイル〜深紅の魔女ミーティ〜-18

18話
「ふぅ……」

最後の一冊を読み終えたジェイドは一息つくと本を閉じた。普通なら数週間はかかる量の本をわずか数時間で読破してしまった。驚異的な速さだ。

「お疲れ様♪」

声に顔を上げると向かいの席にミーティが座っていた。頬杖を突き、笑顔でジェイドを見つめている。

「いつからそこに……?」

「ん〜……一時間くらい前かな?」

「え……そ、そんなにですか?」

ジェイドはミーティが来たことにまるで気が付かなかった。それほど本に集中していたのだ。

「すいません……」

「いいよ。私も声かけなかったんだし。」

謝るジェイドにミーティは変わらず笑顔を向ける。あまり気にしていない様だ。
ミーティは机に置かれた本に目をやると、その中の一冊を手に取った。

「へぇ、随分難しい本読んでるのね。」

「確かに難しいですけど、面白いですよ。」

「ふ〜ん……これが面白いかぁ……」

ミーティは首を傾げてしまった。魔術士であるミーティでもあまり読みたいと思う本ではない。こんな小難しい活字だらけの本を面白いと言うジェイドの感覚が理解できなかった。しかしそれほど本が好きだというのはミーティにとって都合が良かった。

「じゃあ、もっと面白い本のあるところに行こうか?」

「え?本当ですか。」

ミーティの提案にジェイドは満面の笑みを浮かべ、瞳を輝かせた。その表情を見たミーティは少し本に嫉妬してしまった。


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