次なる開拓-1
香織と二人で清次の性の世界を広げたことにより、由紀は自分にはまだまだ自分の知らない部分があるのではないかと興味深く考える日々が続いていた。
そんなある日、以前由紀がアルバイトで講師をしていた塾の塾長である城田武から連絡があった。
元気にしてるか?という内容であった。
このタイミングで城田から連絡があったことに、由紀はどこか嬉しさを覚えた。
城田は50代であるが、異性としてとても魅力的であった。包容力、安心感といったところを強く感じさせる男であった。
由紀は城田を信頼しており、何でも相談できる元上司なのであった。
そして、由紀は過去に城田と肉体関係を持ったこともある。
その包容力は何とも言えない安心感と性的な興奮を掻き立てられるものがあった。
由紀は城田と電話で話をした。
友人と二人で青年と性行為をしてしまい、その時にたくさんの気付きがあったことも話した。
「そうか、何事も自信がなくて自分の主張をしない藤澤にとって、それは大きなことだったね。話してくれてありがとう。嬉しいよ。そうだ、ひとつ提案があるんだけど…」
城田はとある男性と三人で会うことを提案してきた。
城田曰く、その男性を由紀は知っているが、会うまで誰かは明かさないので、当日まで楽しみにしておいて欲しいという内容だった。
由紀にとっては何だかよく分からない提案だったが、城田と会えることが嬉しかったので、快く承諾した。
週末に都内の高級ホテルのロビーで待ち合わせすることとなった。