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代車
【OL/お姉さん 官能小説】

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琴音とのお話-1

日曜渡部は公園のベンチに座って女の子の遊ぶ姿を眺めていた 

中年の女性も離れたベンチで女の子の遊ぶ姿を眺め 

渡部の横に女の子が立ちどまった時 渡部が声を掛けた 

「琴音ちゃん今日は何してるの?」 女の子は渡部を見て

「ボールの叔父さんだ」と笑顔を出し

渡部はベンチを立ち 琴音の前に座り目線を合わせ 

「おじさんパパの知り合いなんだ琴音ちゃんの事も知ってるよ」

「パパ今お仕事で遠い処にいるの ママわねお空に行っちゃたの」

と寂しそうに言う 

渡部と琴音の話しているのを見て

中年の女性が近付いて来て 琴音を呼んだ 

琴音は振り返り女性の下へと走って行った 

女性が頭を下げ琴音と手を繋ぎ公園を出て行くのを見送ると 

帰路に着いた


月曜前田に渡部君と呼ばれ前田の前に立つと

「営業がプレゼン上手く行ったんで本格的にプレゼンを
 手伝って欲しいと言われそちらおを優先して欲しいと」

言われ営業部へ向かった 
月末まで残り3日営業部に人は少なかった 部長の前に立つと

「今月は大丈夫だが」

「1課のプレゼンと3課のプレゼンが来月前半に有るので 
 来月始まったら手伝って欲しい」
と言われ頭を下げ自分の席に戻り仕事を始めた 

退社時間を過ぎ渡部の席の周りだけ明かりが付いている 
パソコンの画面を見ながら動作確認をして不具合を確かめていると 

ドアが開き
「差し入れです土曜日ご馳走様でした」橋本がコーヒーを抱え
入って来て渡部の席にコーヒーを置いた 

「有難う」コーヒーを口に運びながら目は画面から動かない
一つ一つ画面を動かし橋本は隣の席で渡部の作業を黙って見つめていた 
渡部が動かしていたマウスを離しパソコンの画面が暗くなると
壁に有る時計を見て 橋本に振り向き 

「食事行こうか?」と言うと

「はい」 明るい顔で橋本が立ち上がった
街中のレストランまでの車中で橋本は土曜の映画やぬいぐるみが嬉しかった
お寿司美味しかったと楽しそうに話す

食事が終わり帰路に着く間も話していたがアパートが近ずくと顔を落とし
言葉が少なくなった 車を止めると何か言いたそうなのを
渡部がお休みと促すと寂しそうにドアを開け玄関に入って行った

火曜日午後社内がざわついた 企画部から総務に内線が入り欠勤していた
熊谷香織が警察に居ると事実確認して貰いたいとの内容だった

飯田が顔色を変え私行きますと前田の席に走り前田は少し考え行く様にと
指示を出すと飯田は更衣室にと走り去った

空から太陽が地面に姿を隠す頃
飯田に付き添われて熊谷が社内に顔を出した 
前田の前に立つと熊谷が

「この度はご迷惑をおかけいたしました」と頭を深々と下げ 
飯田が口を開いた

「熊谷さんを追いかけて居た男性がしつこかったんで 
 バッグを振ったら顔に当たって怪我させて警察に連れて行かれたと
 婦警さんから教えて貰いました」 

「怪我させた男性名古屋でお店のお金持ち逃げして
 指名手配されてたから 怪我が治ったら逮捕されるそうです」

「熊谷さんは悪くない誤解です」前田に説明した
前田は頷き

「企画室に行きなさい」飯田の顔を見ながら言った 

飯田と熊谷がドアを開け出て行くと前田は
ほっとした顔で椅子に深く腰をおろし息をついた

退社時間が過ぎ何時もの様に渡部は作業を続け
7時前にパソコンの画面下の
時刻に目をやり 壁の時計を見る 
作業を続け

「差し入れ」と弾んだ声で橋本が渡部の席にコーヒーを置き

「有難う」画面から目を離さずコーヒーを飲みながら作業が続けられ
渡部が背を伸ばし画面の暗くなるのを確認し橋本に目を向け

「何食べたい?」と聞くと 
目を輝かせ

「ラーメン」答えが返って来た
車に向かうとき渡部の腕に橋本は胸を押し付ける様に腕を絡め 
車の中で橋本が

「今日ラーメン連れて行って貰おうと決めてたんだ」
楽しそうに話していた
食事が終わり橋本の自宅前に止めた時
橋本が渡部に向かい

「渡部さん私の事嫌いですか?」おびえた目で尋ねてきた
渡部は優しい目で

「嫌いじゃ無いよ!」と答え

「お休み」と手で玄関を指した

橋本が次の言葉を出そうとするのを 

渡部が少し強い口調で

「お休み」と橋本の目を見ながら言う
橋本はドアを開け寂しそうに玄関に消えた

渡部は橋本の姿が消えた玄関から目を前方に向け
少しの時間を空けて自宅に車を走らせた


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