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「背徳と退廃・花嫁Mの手記」
【SM 官能小説】

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「背徳と退廃・花嫁Mの手記」-20

 背筋をピンと張ったプリンセスか貴族の少女のような振舞いをするように言われたのですが……。ミニのワンピース一枚だけでは、縦横に走っている縄目がくっきりと浮かび上がっていたんです。砲弾のような異常な形で突き出ているバストはもっと隠しようがないんです。ワンピースの生地が破れてしまいそうなほど、引き攣れていたのです。しかも、ニップルリングを嵌められた乳首がそれとはっきりと分かる歪な形で浮き出ていました。
 さすがに露出の悪戯が過ぎると思われたのか、教授は白いレースのショールを肩から掛けて下さったんです。

 部屋の窓際に立って覗かれる見世物とは違って、公衆の面前で恥ずかしい姿を自分から見せつける晒し物にされるんです。一歩廊下に出た時から猛烈な恥辱に苛まれ、脚がすくんで思うように歩けなかったくらいです。

 ホテルの最上階のレストランは2時半でも、ほぼ満席に近い状態でした。落ち着いた雰囲気のとても素敵な店です。黒服のボーイさんに案内されて窓際の席に向かう時も、脚がガタガタ震えていました。
 五十歳の白髪の紳士とまだあどけなさの残る二十歳の少女というカップルです。ただでさえお客さん達から好奇の目を注がれる二人でした。

 わたくしは窓側の席に座らされ、店内の方を向いて全身を晒していました。
「そんなに貌を赤らめて、モジモジしてると余計に怪しまれるだけだよ」
 教授は何喰わぬ顔をなさって、全身を火照らせているわたくしをからかわれるのです。ワイングラスを傾けて、お好みのボルドーの赤をグビッと飲んでおられました。
「だ、だって……」
「食事をする時は、ショールなんか取るもんだ」
 オーダーした料理がすでにテーブルに並んでいました。
 わたくしは意を決して、ショールを肩から外すしかなかったんです。

 白人との混血の少女に思われるせいか、わたくしは普段から凄く目立っているんです。ただでさえ周囲の熱い視線を集めてしまいます。女優やモデルさんに間違えられたり、AVビデオのスカウトマンから街角でしつこく纏わりつかれたりするんです。

 ショールを取った今は……ワンピースの生地一枚で覆っただけの晒し物になっていたんです。緊縛されている縄目も、異様なバストの有様もくっきりと浮き上がって見えているんです。
三つ星のレストランで倒錯した性癖を露わにして見せつけているなんて、悪夢を見ているようなフワフワした気分でした。

 でも、現実に起きていることなんです。
 先程からジロジロとわたくしの姿態を窺っておられた左隣の中年男性が驚いたような表情をなさって、ワンピースの胸元を突き上げている砲弾バストの異常に最初に気付かれたようでした。すぐに相手の方とわたくしのことを話題になさっているんです。
 わたくしは恥ずかしくて……針の筵に座っているような思いで、俯いたまま食事も碌々頂く気になれなかったのです。

 すぐに二人の席の周囲のざわめきが波紋のように広がっていました。いろいろな囁きがわたくしの耳にも届いてきたんです。SM、マゾ、縄、巨乳、露出狂といった単語が飛び交っていたんです。

「他人の目なんか気にするな。何と思われてようが、素知らぬ顔をしてその大海老を味わって食べればいいんだ」
 教授は平気な顔をして、真っ赤な血が滴るレアのステーキを口に運んでおられました。
「いいかね。これは君がどれだけ生き恥を晒せる覚悟があるか、背徳と退廃の授業の一環としてやっていることだ」
「こんなことも、授業なのですか?」
「そうだよ。食事しながら、大きく脚を広げてご覧。マゾ娼婦のように大胆にだ」

 わたくしはこんな恥辱まみれにされることを期待して教授に会いに来たのか、自分でも分からなくなっていました。
 もうこんなこと嫌ですとはっきり断って、教授の命令に逆らうことも出来たはずです。

「脚を目一杯、広げたかい?」
「は、はい……」
「じゃあ、こっそりと指で触ってご覧」
「い、いやっ」
 わたくし、自分の指で直接弄ったことなんて一度もなかったんです。
「嫌じゃない。はい、だ」
ああっ。なんて冷酷なことを命じられる教授でしょう。わたくしがどんなことにも拒絶しないと確信されているんです。


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