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「背徳と退廃・花嫁Mの手記」
【SM 官能小説】

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「背徳と退廃・花嫁Mの手記」-1

(1)
わたくし、ダメな女です。
人様に聞いて頂けるようなまともなお話ではありません。恥辱まみれになって淫蕩な欲情に溺れて喘ぎ狂う……。いつも、そんなことばかり考えている女の告白です。

なぜこのような恥ずかしい手記を書くことになったのか……。
お義父さまは堂島耕太郎という大学時代のゼミの教授です。わたくしの身も心もすべてを牛耳っている方ですが、そのお義父さまに強制され、恥を晒すために書かされているんです。

ほんの半年前に教授の一人息子の祐樹さんとワイキキの大聖堂で結婚したばかりです。4歳年上の祐樹さんは大手の製薬会社に勤務しています。結婚するまで祐樹さんとデートしたことはなく、彼の性格も性癖もほとんど知らずに結婚させられたのです。そして義理の両親と同じ屋根の下で暮らすことになりました。今の時代、義理の両親との同居生活なんてあり得ない。そう思われても当然です。わたくしだって、時には逃げ出したくなるほど辛くて苦しいのです。

でも、ダメなんです。
普通じゃないんです。
わたくしはお義父さまの呪縛から逃がれられない身です。お義父さまの言いなりです。お義父さまのものなんです。祐樹さんとの結婚なんてまったくの形ばかり。戸籍上だけの夫婦なんです。結婚して六カ月、一度もキスしたことすらありません。
わたくしはお義父さまの所有物なんです。義母の咲江さまも、そのことをご存知なんです。お義母さまからも強く迫られた息子さんとの結婚でした。

 もちろんわたくしの両親は何も知らずに結婚を祝福してくれています。まさかこのような恐ろしい裏側の秘密があるとは夢にも思っていないはずです。


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