惑わしゲーム-5
しばらくすると体を半回転させられました。
体をガラスのローテーブルにしがみつかせて、四つん這いになると、トドウがかぶさってきます。そのまま後ろから突かれました。
どん。どん。と、つかれるごとに、体をゆすってうめき声をあげます。それが早くなり、悲鳴に変わります。汗で濡れた乳房が、ガラスの天板の上を滑ります。
やがてトドウの動きが止まりました。
「君は下の口でも歌うのが上手だね」
≪やだ、そんなエッチなこと言わないで≫ 体が熱くなって、もっとほしくなってきます。
トドウはおしりをなでて、「君を救い出してあげよう。これからは本当の君の、本当にしたいことをさせてあげるよ。うちにおいで」
「いいんですか」
「問題なのは白樫邸の者たちだ。やつらは魔女を崇めるカルトだ。荒唐無稽な話をして、人を引き入れようとしている。君にはセンスがある、そんな所から抜け出して音楽に専念するんだ」
「そうですか」
「ファンに何て言う。やつらといることは君のキャリアに傷をつける」
「そうですね」
「今日はうちに泊まりなさい。明日契約書を作って、我々の出発だ。いいね」横に座らせます。
その夜は求められるまま、トドウのベッドの中で眠りました。
次の日の午前、プロデュースの仮契約を交わしました。
仮なのはあたしがまだ18でなくて、保護者がいなかったからです。
こんなバスローブ姿ですることではありませんでしたが、しかたありません。
「君が無駄だと思おうが、違うと思おうが、私の言うとおりにしなさい。これは大切なことなんだ。どうしても疑問がある時には、言われたことをした後で私に聞けばいい。必ず納得のいく理由を教えてあげよう」
「先には教えてくれないんですか」
「もちろんそうできるときにはそうする。だが、今、君がつかんだようなチャンスは一瞬で目の前を横切って消えてしまう。待つのは、一生待っても来ない人間もいるのだよ。それを逃してはいけない」
「はい」
「秘書が戻ってくるのを待とう」唇を突き出してきます。
「ギターはあったかな」あたしは近づき、その唇にキスをしました。
「大丈夫だよ」ニッコリ笑います。
≪あたしって、トドウの女になってしまったのかな≫ どこからがそうなのかよくわかりませんでした。
ただこの男に求められたら、何でもしなくてはいけないと感じます。
秘書さんが、あたしのギターと一緒に、服を買ってきてくれました。なんとも微妙なコーディネートです。
上下とも真っ赤なレースの下着でした。
襟ぐりの大きいサマーニットのセーター、これではブラが上からのぞいてしまいそうです。
それからタイトなミニスカート。座るとショーツが見えてしまいます。一生懸命ひざを閉じていました。
「この男が君のマネージャーだ」トドウが紹介しました。ニヤついたイタチのような男です。
「クダニです」 握手をしたその手は、なんだかべとべとしているような気がしました。
あたしを見て「さすがですね」トドウにへつらっています。
「きみ、うるさいよ」軽く受け流されています。
何が『さすが』なのかわかりませんでした。
「では行こうか」クダニが腰に手を当ててきて、促します。