カルテ3 木村怜香 32才独身 脳神経外科医-4
男は二本の太ももを両腕に抱え、腰をグラインドさせた。
身体のわりに小ぶりな花園が男を締め付けてくる。
だめだ、もたないと男は焦った。
幾人もの女たちを泣かせてきた自慢の男根が役に立たない。
一度深く挿入した後、男はそれを引き抜き怜香の腹部へ大量の精をぶちまけた。
「もうおわりなの?」
もう一人のホストがなじる怜香をうつぶせにした。
張りのあるヒップを左右に開き中心部分に自分を差し込む。
満足を欲しがる怜香のそこは男にまとわりついてくる。
男は目を閉じて、無心に腰を使った。
できることなら耳も閉じてしまいたい。
快感に仰け反る背中を見ていると、すぐにでも果ててしまいそうだった。
怜香から聞こえる喘ぎが男の理性を翻弄する。
「あ〜、もう少し、もう少しよ!」
怜香が叫んだ瞬間、男に限界が来た。
あわてて腰を引き、怜香の背中に精を放った。
背中に熱を感じ、怜香は自分の右手を股間に運んでもっとも敏感な部分を触りながら声をあげた。
「あっ、いい、きそう、くる・・・」
男たちにとって最大の屈辱だった。
その後も男達に奉仕を続けさせ、ようやく眠りについたのは朝6時のことだ。
夕刻、目を覚ますと鎮まりきらなかった欲情が再び怜香の大脳を襲った。
二人のホストは消えていた。
自分が何を欲しているのかわからない。
早く、早く明日に、早く佐伯幸介に会いたいと怜香は思った。
そして、幸介との約束の日。
いつものように驚異的な仕事ぶりを見せ、夕方6時に待ち合わせ場所へと駆け出した。
駆ける怜香の背中を渉が目で追いかけていた。
・・・
真紅のポルシェはリゾートマンション地下駐車場に滑り込み、所定の位置に停車した。
周囲に目をやると、どれもが高級外車ばかりだ。
怜香が管理人に命じ、宿泊と食事の支度を済ませてあった。
2人は綺麗に掃除されたダイニングテーブルで食事をした。
30畳はあろうかと思われるダイニングは黒を基調としたシックなデザインだ。
重厚なカーテンが部屋の格調を上げていた。
パーティー用に設計されたのか、カウンターバーにビリヤードテーブル、10人ほどが掛けられるソファーがL字型に置かれていた。
壁には2メートル四方もあるモダンアートが下がり、吊るされたシャンデリアが適度な照度を部屋に与えていた。
幸介と怜香は向かい合わせている。
プロの料理人が時間をかけた料理だが、今は管理人も料理人も退去し二人だけだ。
テーブルはガラス張りで互いの下半身までよく見通せた。
怜香は大胆に脚を組み、そしてほどく。
その度に黒いショーツが見えているはずだ。
確かに幸介はそれを見ていた。
ほんの少し筋肉が発達しすぎてはいるが一流モデルなみの脚線美だ。
視線を上げると、胸元には発育した膨らみがある。
ブラジャーを着けずにいても上を向き、乳首が浮かび上がって見える。
さらに視線を上げると鎖骨と細い首、その上にはギリシャ彫刻を彷彿とさせる顔が乗っている。
加えて指折りの技術を持つ外科医だ。
並の男では太刀打ちできないだろうと思う。
現に全裸にした怜香を思い浮かべると、股間に血が流れ込んでいく。
怜香には幸介の心境がよく判った。
(ほら、強がってもだめ。でも、もう少し抵抗してよね、でないと面白くない)
胸の内に呟きながら笑顔もみせずに食事を進めた。
もちろん幸介には怜香の思いは手に取るように見えている。
食事を済ませると、幸介が音も無く席を立ち上がり、怜香に向かってテーブルを回った。
(来た・・・さあ仕返しよ。無視してあげる。どうやって私を口説いてくれるのかしら?)
怜香は幸介に視線を向けず、ワインを喉に流し込んだ。
背後に回ると、怜香の肩に両手を置いた。
そして、胸元へ滑らせる。
タンクトップの上から乳房を持ち上げ、その重さを愉しむように弄ぶ。
たっぷりとした重量感のある乳房だ。
怜香は幸介を無視してワインを飲み続けている。
だからと言って嫌がることもしない。
幸介はゆっくり時間をかけてバストを愉しんだ。
感じるそぶりを見せない怜香だが、乳首は硬く尖っていた。
タンクトップの上から固くなった乳首を転がしてやる。
(まだ我慢よ。まだ仕返ししてやるんだから)
そう思う怜香だったが、ジワジワと下腹部に熱を帯びはじめ、しきりに脚を組みなおした。