二人の夏休み-2
夏休みまでの二週間ほどの間にあと三回セックスして、桃子の体もだいぶ慣れて来た頃、夏休みに入った。
「ケンタ、明日サッカーしねぇ?」
「ああ、ワリぃ、従兄と約束あるんだ」
ケンタは一人っ子だが、二つ年上の従兄がいて近くに住んでいるのは事実、ケンタにも増してスポーツ万能でケンタがいろいろと教わっていることはタカシやリュウジも知っている。
だが、約束があると言うのは嘘だ。
ケンタはこの日が来るのを待っていたのだ、学校帰りではどうしても時間が限られる、一時間かそこらであたふたと済ませるセックスではなく、たっぷりと時間をかけて桃子の体を味わいたい……夏休みはそんな思いを叶える絶好の機会だ。
もちろん毎日と言うわけには行かないが、週に2回ほどもそんな日があれば、この夏休み中に桃子を味わい尽くせるような気がする。
夏休み初日、桃子は朝9時には来ることになっている、母親の帰りは6時ごろだから、早めに返したとしても夕方までたっぷり抱き合っていられる。
今までは正常位でしかしていないが、スマホのフィルターをこっそり外して、セックスの勉強もバッチリしている、そして桃子も回を重ねるごとに感じるようになって来ていて、おそらく何を仕掛けても拒否されることはないような気がする。
よしんば嫌がっても、無理にでもやってしまえば結局は受け入れて感じてしまうのではないか……桃子以外の女の子とセックスしたことはもちろんないから、確実なことは言えないが、桃子はセックスには興味津々なタイプのように思える。
そして、よしんば嫌われたとしても……それだけの事だ。
桃子はセフレであり、それ以上ではない、裸で抱き合っている時は可愛いと思うこともあるのだが、学校で会っても別に特別な感情は沸いてこない、たまに男子のサッカーに混じって来るような活発な女の子たちと同じ、あくまで友達程度の情なのだ。
もっとも、サッカーとセックスでは大違いだし、一緒にサッカーをする子は何人もいるが、セックスさせてくれる子は桃子しかいないが……。
「来ちゃった……」
「待ってた……」
約束の九時、桃子はやって来た。
いつも通りのさえない服装、だが、そんなことはどうでも良い、どのみちいっぺん裸にしてしまえば夕方まで何も着せるつもりはないのだから。
「シャワー、浴びる?」
「うん」
ケンタはもちろんこの時を待っていた。
背後から抱き着くようにして、石鹸を塗りたくった掌で桃子の一糸まとわぬ体を撫でまわして行く、石鹸で滑りが良くなった肌の感触はまた格別、桃子もその感触を味わっている様でいつもの愛撫より息を荒くする。
(行けるな)
そう思ったケンタは桃子を跪かせた。
「これ、洗ってくれねぇ?」
そう言って、既にいきり立ったペニスを桃子の目の前に突き出す、と、桃子は素直に石鹸を手に取って丁寧に洗ってくれる。
「すげぇ良い……自分で洗う時は何も感じないのにな」
「そう? 嬉しい」
「あのさ……これ、しゃぶれる?」
「……うん……やってみる……」
桃子の唇が先端に触れる、それだけでビクっとなってしまうが、かろうじて腰が引けるのはこらえた、だが、その反応は桃子を少し大胆にさせたようだ。
桃子は少しだけ唇を開いてカリのところまで口に含む……そして舌先でチロチロと舐めていたが、意を決したようにそれを口の中へ……。
「気持ち良いよ……桃子……唇でしごける?」
桃子はかすかに頷いて顔を前後にゆっくりと動かし始めた。
ペニスへの刺激もさることながら、全裸の女の子が自分の前にひざまずいてしゃぶってくれている……その事実がケンタを興奮させる、そして、小さく揺れるおっぱいを見下ろしているのも刺激的、思いがけない速さでマグマが下腹部にこみあげて来る。
「くっ……逝きそうだ、で、出るよ」
そう言ったが、桃子は唇を離そうとはしない。
「お、おおおおっ」
「け……けほっ」
ケンタは桃子の口の中に射精してしまい、桃子は思わずせき込んで出されたものを吐き出した。
「悪い、大丈夫か?」
「うん……吐き出しちゃった……ごめんね」
「謝ることなんかないさ……生臭いだろう? 口、すすげよ」
「うん……」
桃子はシャワーを口に含んですすぐと、にっこりと笑ってケンタを見上げる。
「フェラチオ……やっちゃったね」
「ああ、今度は俺の番」
「え?……あ……」