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真夜中に呼び止める声
【痴漢/痴女 官能小説】

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通い慣れた道で-4


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結論から言うと、俺の婉曲な忠告は全く彼女に届いていなかった。
その日も俺は遅くまで残業をこなし、終電で家路を急いでいた。駅で電車を降りて道を歩いていると、後ろから女性の声で呼び止められる。

「あの……すみません。スマホ落としましたよ」
「えっ…?? 自分、ガラケーなんですけど……?」

不審に思って振り向くと、そこにはまたコートにマスクの玉乃さんがいた。あらかじめボタンは外していたのだろう。コートの前は早くも広々と開かれ、ガニ股でマンコを誇示しながら、デカ過ぎる剥き出しのオッパイを左右にブルンブルン揺らしていた。

「はあ〜い! オッパイですよ〜ボヨヨ〜ン!」
「わあああ!!」

既に知り合いだと分かっているので逃げる必要は無いのかもしれないが、それでも俺は走り出していた。暗闇の中で恥部をさらけ出す美女の姿は、何とも言えない不気味さをたたえていた。

「はあ……はあ……」

ほうほうの体でアパートに帰り付き、水をガブガブ飲みながら、俺は考えあぐねていた。
このままでは、まずい。
警察に訴えたくはないし、かと言って玉乃さんを正面切って問い詰めても、白を切られたらそれまでだ。それどころか女子大生を下手に露出狂扱いしたら、こちらの方が変質者にされかねない。

「待てよ……」

ふと俺は思い付いた。今まで二回、露出中の玉乃さんに遭遇したが、彼女は俺だと気付かなかった。あの場所では暗くて顔が分からないのだ。俺だって、あのタトゥーがなければ分からなかったかも知れない。

俺だと、分からないのなら……

「嘘を、誠にしてみるか……」

ある計画を思い浮かべながら、俺は眠りについた。


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