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闇夜の蠢き
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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火照る肉体-1

 浴室の闇の中の情事を覗いてしまった三沢の気持ちは複雑だった。
三郎の留守を待ってたかのように入り込んだ娘婿の相原が元の家族をいいことに関係を持ってしまう、許せないという気持ちと恋人を奪われたような複雑な心境に立たされていた。

 翌朝、玲子の寝室には淳の姿があった。
あれから再び寝室で交わったのか淳も玲子も裸姿だった。
「義母さん、小百合以上でしたよ・・・・俺凄く気持ちよかった」
「やめてよ娘と比べるなんて、小百合が可哀そう」
「ごめんなさい」
背を向けて横たえている玲子の裸体を撫でながら熟れた肉体に視線を向けていた。
「あなたは結婚しないの・・・小百合はもういないんだし私とこんな関係いけないわ」
玲子は呟いた。
「俺、義母さんを離したくないんだ、面倒みますよ」
「ダメよ夫もいるんだし、考えてみて私は五十の女よ・・・」
「義父さん、もう働けないんでしょ・・それにできない身体になってるんでしょう」
相原は玲子の本当の気持ちを知りたかった。
「仕事は三沢さんに来ていただいてるしなんとかなるわ」
その言葉に相沢は改めて三沢が気になる存在であった。
「義母さんメールアドレス教えてもらえませんか、寂しくなったらメールしてもいいでしょう」
「メールぐらいならいいわ」
玲子は鏡台に置いてある携帯に手を延ばした。



 連休が終わる前日、相原は玲子と三郎を迎えに車を走らせた。
木俣病院の関連施設わかばの苑に着いた。
施設から車いすで出てくる三郎はすっかり衰えた姿を見せた。
「義父さんお久しぶりです」
「淳くんか久しぶりだな、迎えにきてくれたんか、ありがとう」
少し言葉もはっきりしないが聞き取れた
「淳クンのおかげで仕事もはかどったわ」
玲子は笑みを浮かべて三郎に言った。
以前だと玲子が淳の事を褒めるとあまりいい顔しなかったが、もう男の性を失った三郎は
ただ頭を下げるだけだった。

 六月になると入梅を思わせる長雨となった。
繁忙期は終わり玲子は三沢と二人だけで十分仕事は賄えた。
あの晩の情事の始終を覗き見た三沢は玲子を見る目が変わっていた。
以前はただ憧れのような気持ちが支配していたが今は性欲をそそる熟れた肉体をもつ女としか見えないでいた。
玲子も相原との禁断な関係を持ってからは三郎や三沢を気にするようになっていた。

「お父さん身体拭きましょうか」
蒸し暑い日の晩、玲子は三郎のベッドに冷やしたタオルを持ってきていた。
「ああ、そうしてくれ」
一人では寝間着も着れない不自由な体を玲子は支えながら寝間着とシャツを脱がせ身体を拭いた。
やせ細った身体とお迎え黒子が多くなった三郎を見て夫ながら情けなかった。

玲子は三郎の寝室と最近では分けていた、ベッドは入ると狭く施設から毎週訪問を受けることもあり隣の八畳間を寝室にしていた。
床に就くと時折見せる天井を這うヤモリに気を取られていた。
闇夜でも不気味に窓ガラスや壁、天井まで這いまわるヤモリ、玲子の闇の中の秘密も知っているのか天井にへばりついていた。
今夜は蒸し暑いは体も火照る、玲子は浴衣の寝間着の腰紐を解いていた。
「淳クン・・・・」
豊かな乳房に手を差し入れると乳首をいじりながら自慰に耽るのである。
「ぁぁぁ・・・・」
天井のヤモリが蠢く・・・・
玲子の喘ぎ声が三郎の耳にも届いている。
「玲子やつ、始めたな・・・くそっ、こんな体では抱いてやれぬ悔しい」

玲子の頭には淳の若い肉体が浮かんでいた。
「淳クン・・・舐めて・・・ぁぁぁぁ・」
鬱蒼という表現が似合う茂みに這う指が蜜壺に触れると次第に蜜が湧き出てくるのだ。

ヤモリが僅かな灯りに集まる虫を舌で舐め獲るように幻の淳の舌が・・・
「あぁぁ・・・うう〜・・・いいわよ・・・」
肌蹴られた白い肉体がうねり悦びの声をあげている。

 「旦那さん、お帰りなさい・・・具合はどうですか」
三沢は縁側に車いすで外を眺める三郎の姿を見て声をかけた。
三郎もろれつが回らないが三沢に何か言うとしていた。
「何ですか・・」
側によって言葉を確かめた。
「相原淳が来ていたそうだな、本当か」
「ええ、婿さんでしょう」
三郎は不満そうに首を振ると
「様子はどうだった・・・玲子にちょっかい出していなかったか」
三沢はその言葉に意味ありげな顔を見せた。
「何かあったのか・・・」
三郎は身を乗り出して問い詰めた。
「ありました・・・実は・・・・」
小声で三郎の耳元でささやくと・・・・顔色が変わり怒りの表情を浮かべた。

「あの男許せん、玲子もしかりだ、 今に見ておれ必ず落とし前をつけてもらうぞ」





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