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闇夜の蠢き
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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新天地へ-1

 うだるような夏の日差しを受けながら宅配の仕事は正直きつかった、車を脇に止めながら
周りを気遣って宅配する、しかし不在で持ち戻る荷物は最近では三割を超えていた。
ほとんどが時間指定であるがそれでも指定時間に不在で持ち戻る、再配達が終わると夜間の9時そしてアパートに帰る。
コンビニで値下げされた弁当と缶ビールを抱えて帰宅するが暗闇の部屋は昼間の熱をそのままため込んでいった。
 光也は冷房のスイッチを入れるとどっかりと腰を下ろした。
ビールの蓋を開けるとググッと喉に流し込んで一息つくのだった。
この仕事に就くまでは転々と職を変え、前はパチンコ店の店員であったがトラブルを起こしてこの宅配業者にたどり着いた。
繁忙期とも重なり人手不足で光也も大した面談もなく採用されたが入ってみれば毎日10時間を超す勤務と物販のノルマで相当参っていた。
今年で三年目であるがこのままではもたないと考えるような日々を過ごしていた。
テレビの娯楽番組や報道で多少は知っていた田舎暮らし、喉かな風景や人々の穏やかな生活を見ていた光也はスマホから検索していた。
 どちらにしても仕事がなければ生活はできない、人手を求める田舎を重点に探した。
ある市の広報閲覧で知った募集案内が目に留まった。
ハウス農家の季節労働者の募集である。
住み込みで20万、農業の基本から学べる講座もあり初心者でも受け入れるとの事であった。

 9月に入ると取れなかった休暇を利用して3時間はかかるY市に車で出かけた。
役所は10年前合併で統合した新しい市である、町おこし広報課の担当者に会い受け入れの説明を聞いた。
「三沢さん、是非我が町にいらしてください、今数件の農家から受け入れの要請が来ています」
担当の職員は三沢を見て惚れ込んだようだった。
まだ40歳で頑丈な体格、日焼けした肉体は農業向きと思ったらしい。
「ご家族は・・・」
「独り者です、できれば住むところを世話していただければ考えます」
職員はとっさに返答をした。
「独身でしたら住み込みでお願いできますね、いい所があるのです、ご案内しましょうか」
「今日ですか」
三沢もその方が都合がいいと思ったが念のために聞いた。
「いいですよ、これから市の車でいきましょう」
担当の職員は係の者を呼んで案内を頼んで様子であった。

 車に乗ると20分で着いた所は坂道の峠の農家であった、三棟のハウス農家であった。
直接ハウスに伺うと迎えた中年とも見える女性であった。
「玲子さん、早速ですがお一人紹介したいと思いまして、三沢さんと言います、まだ若者です」
三沢は笑いながら「もう若くありません・・」
玲子も笑みを浮かべながら「ここでは十分若者よ」と言って迎えてくれた。
農家の主婦には思えない白い肌と美しい顔に光也は心が和むのだった。
「来てくださるのですか」
「ええ、住み込みができるのだったら考えます」


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