サバイバルゲーム5-1
後半戦は剛田とのテニス対決から始まった。地下室にネットが張られ、ミニコートが設られた。
(大丈夫、これなら勝てる!)
今でも月に数回テニススクールに通う暁子にとって、不摂生な生活を送る剛田に負ける気はしなかった。
だが暁子は全裸だ。狭いコートを駆け回るたびに、たわわな乳房がプルンプルンと揺れた。好奇の目を向ける男たちが、卑猥な野次を浴びせる。
「ひえぇー、ケツの穴まで丸見えだぞ!」
「なんだそのヘナチョコサーブは!もっとオマンコを締めてみろ!」
羞恥に耐えながらのテニスはどうしても動きが小さくなる。それでもどうにかデュースまで持ち込んだが、最後は剛田の力任せのサーブに屈した。
結局テクニックでは勝ったが、男の腕力にはどうすることもできなかった。
さらに凄惨なのがコブ綱渡りだった。10メートルほどのロープに等間隔でコブが結ばれ、そこを跨いで歩くというSMプレイでお馴染みのアレだ。
女は後手縛りにされていた。
「縛らなくても逃げたりしませんから・・・」
「そんな理由で縛るんじゃねえんだ。まあオレたちの楽しみというか趣味だな。ほんと困った性格だぜ」
意地悪く、それでいて淫靡な笑みを浮かべながら剛田が言う。
使うロープはやや細目で、それを2本縒り合わせたものだ。こうすることでコブの形が複雑になり、よりいっそう拷問効果が高まる。
縄が張られた。足の長い暁子に合わせてかなり高めだ。組長が壁に掛かる一本ムチを手に取り、ヒューヒューと空打ちで威嚇しながら追い立てる。
「早く跨がんか!ムチ打たれたいのか!」
「あ、いえ・・・」
慌てて片足を大きく上げた。茂みの奥に息づくパックリとした割れ目が男たちの目にはいる。とたんに卑しい野次が飛んだ。
「ひやぁー、いやらしいマンコだこと!」
「男を挑発してんのか!チンポが欲しいならオレのを咥えさせてやるぞ」
耳を塞ぎたくなるような汚い罵声に耐えながらも、何とかコブ縄に跨った。後手縛りのためバランスが取れず、何度も体勢を崩したのだ。
「いつまで休んどる!歩かんか!」
組長の恫喝に慌てふためきながらも歩を進めた。
二歩三歩、よちよち歩きの赤ん坊さながらの摺り足だ。いくつかのコブも乗り越えた。ここで剛田がロープを引き上げた。
「ヒエエーッ!」
柔肉の割れ目に縄が食い込んだ。今まで何人の女を泣かせてきたのか、肉壺から溢れるエキスをたっぷり吸った妖しく光るその縄は、暁子の下の唇に完全に没していた。
コブが肉蕾に触れた。
「あ、ああん」
甘ったるい声が響き、暁子は艶やかな尻をグラインドさせ、刹那の快楽をむさぼった。
と、次の瞬間、激烈な痒みが股間を襲った。
「ひッひいッー、か、痒いィー」
かつてない律動的な動きで、肉溝をコブに擦り付けた。本当は両手で掻きむしりたかったが、縛られた身ではそれもできない。股間を縄に押し付ける以外方法がないのだ。
時節柄、庭の椿にはチャドクガが大量発生する。蛾の幼虫、いわゆる毛虫だ。その体を覆っている微細な毒針毛が皮膚に付着すると、強烈な痛痒感が伴う。なんと鬼畜な男たちは、その体毛をコブ縄に埋め込んでいたのだ。
「た、助けてぇ!・・・痒い、痒いんですぅ!」
誰も助けない。それどころか嗜虐的な眼差しを暁子に注いでいる。
「はよ歩かんか!」
組長のムチが白陶器のような暁子の背中に炸裂した。
(ピシッー!)
慌てて一歩を踏み出した。
「うぐうッー、い、痛いィ!」
複雑に絡み合った縄目に陰毛が巻き付き、引きちぎられたのだ。痛々しくも、コブには引き抜かれた黒い艶やかな縮れ毛残されていた。