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梟が乞うた夕闇
【鬼畜 官能小説】

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 顔の両側から腹肉に挟まれて、頭の後ろで交叉して繋がれた両手それぞれに肉幹を握らされていた。二人の男が腰を前後に揺って香菜子に扱かせる度に、汗でネトつく弛んだ肌が額やこめかみへと密着してくる。
「うっ、……んはっ」
 もちろん穢欲の肉塊を握らせようとしてきた時、香菜子は拳を結んで退けようとした。だが、誰かの手が――誰のものかも分からない、自分を取り囲む大勢の誰かに、ブラウスとブラジャーの布地の上からでもすぐに見つけられるほど緊突してしまった乳首を抓られた。聞かせたくない嬌声が漏れ、同時に、屈曲した体勢にもかかわらず背が反り、握力は緩んでしまった。
 ニュルニュルと先走りの粘液に塗れた男茎が拳の輪をくぐる度、張りつめた鰓が指を弾いてくる。できることなら握り潰してやりたいのに――二人? いや、三人? 脚の間に頭を寄せ合い、争うようにショーツの膨らみに舌を這わせてきて力が入らなかった。まさしく餌に群がる獣が如く犇めき、涎を染み込ませたクロッチごと花弁をはみ、クリトリスへと吸いついてくる。
「ほら、また濡らしたぞっ! この女!」
 悍ましい口唇で貪られている筈なのに体は如実に反応し、香菜子は奥から漏れ出す雫をこらえることができなかった。自分たちの臭い唾液とは明らかに異なる、若い女の蜜の味を察知するたび、陰獣たちは猥乱な快楽に苛まれる香菜子を罵り、愉しんでいる。
 もう何度辱められたか分からないのに、思わず下唇を噛んでしまう姿が絶好の淫種となるのか、必ず誰かが呻き声とともに脚や首元、そしてもう幾重にも浴びせられている顔面へと、煮え立った歓喜の毒汁を迸らせてくるのだった。
「うわっ、は、……も、もう、やめて……」
 白濁を鼻筋から垂らした顔を正面に向け、獣たちの体の間に垣間見える、あの黒ずくめの男に訴えた。
「思い出しましたか? 常務の部屋で何をしていたか」
 蛇に似た男は、少し離れた場所から相変わらず冷徹に、陵辱を鑑賞していた。
 色責めされることは予想していた。責苦に遇っても口を割らず、逃げ出す隙を狙い続ける。色に飢えた下劣な獣たち相手ならば容易いことだと思っていた。
 なのに獣が瑞々しい体を貪り始めるや否や、香菜子の意に反して未知の欣快に体が支配され、とても平静を保てないほど追い込まれていた。最も危機的なのは、吉岡真理子の体を保っているのが限界に近くなっていることだ。
「だ、だから、何もし、していませんっ……」
「正直に話したら、この者たちが救済してくれるのに」
 救済? 獣たちもそんなことを言っていた。
 言葉の意味を諒解しないうちに、垂れ落ちてきた獣の体液が睫毛からぶら下がって薄白くボヤける視界を、汚らしい毛むくじゃらの腹に黒く塞がれた。
「むふ……、おふぅっ……」
 真っ先に自慰を始めたあの中年男が、肘掛に足をついて登り、香菜子の上肢を跨いでしゃがんだ。股を割った汚い股間では、いまだ真上を向いた赤黒い勃起が怒張を浮き立たせて脈打っている。
「す、素直じゃない女だ……、お前は、あ、悪徳に穢されているんだ。……おお、私がその汚れた魂を抉り出して清めてやる」
 肘掛を進んで醜い体がにじり寄ってきた。後頭部を両手で掴まれる。
「ぐっ……、やぁっ」
 何をさせるつもりか悟って上げた悲哀の叫び声に、もう鼻先の数センチ前まで迫っていた男茎からピュッと透明なしぶきが飛んできた。
 男が腰を使って角度を調整し、先端を唇に押し付けようとするから必死に首を振って抗う。顔を揺する度に顎や頬に裏筋が擦られる心地よさに、中年男は更に熱い先走りをゼロ距離で口周りに浴びせてくる。
 たとえ相手を油断させるためでも、こんなモノで口の中を穢されたくはなかった。鼻腔に入り込んでくる咽せるような生臭さに辛抱の限界となって、顔に擦り付けられる男茎を噛みちぎってやりたい衝動に駆られた矢先、
「うはっ! ……いぁあっ!!」
 香菜子は中年男が頭を支えられないほど仰け反った。醜い体に遮られて見えない向こう側で、左右の乳首へブラウスの上から囓りつかれた。同時に、三つの唇がショーツの薄布を捩らせて、クリトリスと左右の花弁へと直接むしゃぶりついた。
「あっ、やぁっ……、あ……、……、うごっ……」
 バストの先端と股間の中心に強烈な快美を見舞われた香菜子は、天を仰いで全身へと一気に広がる性楽の深淵へ引きずり込まれまいと必死に息を吸い込んだ。中年男はそれを見逃さなかった。肘掛の上で膝を伸ばすと顔面を体で覆い、真上から男茎を口内へと突き刺した。
 いきなり喉元まで突き込まれて、嘔吐中枢を刺激されると、腹が何度も波打つ。
「おごっ……、えっ、ぐっ……」
 苦悶の表情で籠った呻きを漏らす香菜子を見下ろし、逆流してくる消化液が亀頭にまとわりつく感触に目出し帽の眼を蕩けさせると、
「おらっ、吐き出せぇっ……。わ、我々の修行の邪魔をする、け、けしからん、イ、イヤラしい悪徳をぉ……。わ、私の、チ、チンポコで掻き出してやるぅ」


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