標的との接近-1
依頼を引き受けてから、数日が経った。遂に目的の大会の日がきたため、不二子はボブが開催する大会の会場に到着していた。
「遂にこのときが来たわね。なんとか、勝利を続けてボブに近づかないと…」
不二子は耳に付けているインカムを触り、ある人物と通信をする。
「聞こえるかしら?刑事さん?」
「ああ…大丈夫だ。」
「それじゃ…行ってくるわ。」
「すまないが、よろしく頼むよ。」
不二子はインカムのスイッチを切って会場に入っていった。そして、不二子が会場に入ってしばらくすると、一人の男が参加者の前に一人の男が現れる。
「皆さん、今宵は私が主催する大会に参加していただきありがとうございます。今回の優勝者には素敵なプレゼントもありますので、皆さん頑張ってください。」
「へえ...どんなプレゼントかしら?依頼のついでに優勝して貰ってしまおうかしらね。」
不二子は依頼を達成させることを考えながら、自分の好奇心にそそられ楽しくなっていた。
「さて...今日はどんな方が優勝してくるのか、楽しみだ。女性なら私の会社の部下に、男性なら私の組織の仲間になってもらおうか...フフフ....」
ジョニーは不適な笑みを浮かべながらその場を立ち去っていく。ジョニーが立ち去ってから、しばらく時間が経ち....
不二子は勝利を重ね続けていた。それは、参加者の誰もが感心してしまうほどの実力だった。
「ふう...まさかこの程度の実力者しかいないのかしら?」
不二子は対戦する相手が自分が思っていたよりも弱く退屈で、余裕な気分でいた。
「先程からあなたを見ていましたが、あなた強いですね...あなたの運の素晴らしさが羨ましいです。」
「あら...そういうあなたも勝ち残っているんだし、あなたの運も相当なものだと思うわよ...」
「そうですか...そんなことをいってもらえるなんて嬉しいな...僕はザックと言います。無事に勝ち残って、あなたと勝負できるのを楽しみにしています。」
「私は峰不二子よ。私もあなたと対戦できるときを楽しみにしているわ。」
不二子はザックの前から去って、次のゲームに挑戦しにいく。そして、不二子が勝ち続け、数時間後、遂にこの時がきたのである。
「どうやら、またあなたと会えるなんてね...手加減はしないわよ。」
「ええ...僕も正直驚きです。こちらこそよろしくお願いします。不二子さん」
遂に、不二子とザックの頂上決戦が始まろうとしていた。そして、二人の勝負は長引くと誰えもが思っていた。しかし、そんな期待を裏切るかのように勝負はあっという間についてしまったのだった。
「くぅぅ...私の負けね。」(しまった油断していたわ。まさか負けてしまうなんて....)
「やった!僕の勝ちだ。不二子さん、あなたとの勝負楽しかったです。また機会があればお願いします。」
「ええ...そうね。」
不二子はザックの勝負に負けたため、失敗したと悔やみながら会場から去ろうとしていた。
「彼女は一体何者なんだ何て美しい...負けたとはいえ、頭の回転もすごかった...彼女是非我が会社の為に働いてもらいたいな。そうだ...帰ってしまう前に勧誘してみよう。」
ザックは、優勝は出来なかったが、不二子の美と頭脳に一目惚れしたのか、不二子を誘うために追いかけていた。
「ちょっと、そこの君、待ちたまえ。」
「えっ!あら、あなたはこの大会の主催者の...」
「ええ...主催者のボブです。あなたの勝負、負けてしまいましたが、凄かったです。その勝負を見て、あなたにおねがいしたいことがあります」
「お願いごと...それは?」
「実はあなたのその頭脳を私の会社のために使ってもらえませんか?」
「私以外にもたくさんいるはずなのによろしくて?」
「ええ...構いません。私はあなたに来てもらいたいんです。」
「分かりました。私は構いませんわ。」(なんだかわからないけど、ボブに近づくチャンスが来たわ)
「それでは、二日後私の会社に面接に来てください。お待ちしています。それではゆっくりお休みください...」
「ええ...ありがとう。」
不二子はボブとの面接の約束して、会場を去っていった。