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空の下
【ファンタジー 恋愛小説】

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空の下外伝〜天使エミリア-2

ふと私は思った事を口にした。
『そうですねぇ…お金好きですよね?』
「あぁまぁ借りにでも悪魔だからな。金目の物は大好きだな」
『自分で稼ぐのはどうですか?私も付き合いますよ?まぁお金の管理くらいしか出来ませんが…』
カインを更生するのも監視員の仕事だと思っているからエミリアはこう言った。
実際はやらなくても良いのだが……。と言うか更生しても、戻れる訳でもない。
「自分でか?……気分転換に良いかも知れないな。解ったやるよ」
カインはここ最近素直になって来ている。
恐らくエミリアだからだろうが…。

一方天界では…

「なにやってるのだ…あの馬鹿者…バレては監視の意味が無いだろう…仕方無いな放っておくか…」
かなり無責任である。
もうどうでもいいらしい。

さて、地上では…

「お前も出来る仕事ってなんかあるか?」
『そうですね…商人
って言うのはどうです?それなら私も手伝えますし』
「何でも良いわ…で、商売はいいが売る物は何が良いんだ?」
『じゃあ色々旅をしながらって言うのはどうですか?旅先で手に入れたものを売って行くってな感じで』
「面白そうだな…じゃあそれで行くか、そう決まれば早いよし!飛ぶぞ」
カインはコウモリの羽を出して飛び上がった。
『あー待ってくださいよー』
そう言ってエミリアも飛び上がった。
羽の色は白だ。
ちなみに羽は2翼で左右腰から生えている。
カインは4枚の羽で飛んでいる。
アーククラスになると羽は4枚になり天使なら純白の羽で悪魔だと紅い羽とコウモリの羽が左右それぞれ一枚ずつ生えている。
『速過ぎですって!私の事も考えて下さいよ〜!』
エミリアがそう叫ぶと、カインは止まった。エミリアは近づいていったが、限界が近かった。飛ぶためには魔力がいるのだが、下級天使の魔力はカインの万分の一も無い。無理をすればすぐに無くなるのだ。
『はぁっ…はあっ…ま、魔力が無くてもうだ…め…です…』
一瞬エミリアは力が抜けたように空中で止まり、頭から地面に落ちて行った。
それを見たカインは急いで助けにいく。
何とか地上スレスレで助けたものの勢いあまって地上に激突した。
「ぐっ!」
見事に地面にヒビが入る無傷なのはカインに抱かれているエミリアだけだ。
『あわわ…ありがとうございます。だ…大丈夫ですから』
そう言って立ち上がるが千鳥足まるで酔っ払いだ。
カインがそんな事を考えていると、エミリアがこちらに向かって倒れた。



そして…
ふれた。


エミリアの手がカインの胸に触れた。



全身が重なった。


ゆっくりと…エミリアは目を開けた。
目の前にはカインの顔。
唇が重なっていた。


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