投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

性少女・絵美
【その他 官能小説】

性少女・絵美の最初へ 性少女・絵美 2 性少女・絵美 4 性少女・絵美の最後へ

性少女・絵美-3

(3)


 その日から絵美の部屋に行くことが多くなった。
初めは夏木のところに行ったついでに絵美に誘われるまま寄っていたのだが、ある時、
「今度、あたしのとこだけに来て。だってゆっくり話す時間ないんだもん」
言われて、行くようになったのだが、さすがに夏木に黙っているわけにもいかず、わけを話すと、
「また小説か?大変だな。捕まっちゃったみたいだな。よかったら相手してやってくれよ」
「大変でもないよ」
「やさしいなあ。だからあいつ、喜んでるんだ」
「喜んでる?」
「うん。俺みたいにばかにしないでちゃんと読んでくれたって。だけど小説なんてもんじゃないだろう?」
そこは苦笑するしかなかった。
「お前の立場じゃひどいことも言えないしな」

(女の子の部屋。しかも密室状態……)
友人の妹だから気にはなったがそのことには触れなかった。彼も何も言わなかった。
 夏木とはきわどい性の話もしている。しょっちゅう欲情している年頃である。
(心配ではないのか……妹を子どもと思っているのか……)
私が絵美の部屋に行くのは小説の講評をするためじゃない。彼女に異性を感じているからだ。そんな想いを隠すように私は夏木の前ではいつも苦笑いをみせていた。

 絵美の部屋に行くとどちらからともなく手を握り合った。そしてベッドに並んで座り、区切りのように二人とも息をついて、握った手に力をこめる。いつからか決まりごとのようにそうなっていた。
(確かめている……)
私はそう思っていた。お互いの気持ちを……。絵美もそうだったと思う。

 会話の内容はその時々思いついたことをやり取りしていただけである。小説の話もほとんどしなかった。なんでもよかったのである。私たちは寄り添って手を握り合う、その時間が欲しかったのだった。

「昔のアルバム見る?」
子供の頃の写真を二人の膝に広げて、触れるほど顔を寄せて、
「これ七五三」
いまとあまり変わらない。
「太ってるでしょ」
「可愛いよ」
「ころんだら転がっていくって、お兄ちゃんが」
「可愛いよ。……今のほうがもっと……」
俯いて耳を紅く染めた絵美をほんとうに可愛いと思った。私も体に熱が走った。絵美の肩を抱いたのはその時である。
 寄り添うというより一体となった感激に動悸が高鳴った。
「誰か、来るかな……」
「来ないよ。……大丈夫……」

 手を握った時から私はずっと勃起していた。
(このままベッドへ……)
何度も衝動にかられた。セックスを考えたのではない。ただ抱きしめたい。キスしたい。それだけが突き上げていた。
 自制が働いたというより、その時はそれが精一杯だったのだ。
それに、『大丈夫……』とはいったが、彼女の部屋である。隣には夏木がいる。ずっと部屋にこもっていることが常に気になっていた。
 私は長い時間、絵美を抱き寄せていた。それ以上先へ進むことが出来なかった。

 しかし、肩を抱いたことで私たちの『触れ合い』は確実に進展した。手を握ると同時にかすかにぶつけるように体を合わせ、私は絵美の肩に、彼女は私の腰に手を回すようになった。
 そのままベッドに座ると絵美は体を密着させてもたれかかってくる。私も肩の手に力がこもる。そうなると、なぜか会話が途切れがちになり、小声になった。
 ときおり絵美が顔を向ける。そのあまりに近いことに驚いて見合わせた目を逸らす。小さな唇が囁くように動いた。何かを言ったのか、微笑んだのか……。
 そんなことが続いた。

 ある日曜日、出会って半年後にようやく私たちは唇を合わせた。
日曜日に絵美と会うのは初めてである。前日、別れ際に絵美が私の腕を取って言った。
「明日、お兄ちゃんいないの。来て」
友人とでかけるという。
私を見上げるその目は何かの意思を伝えるように強さを秘めていた。

 平気なことを言っていたが、やはり隣に兄がいるのは気になっていたのだろう。
その日、絵美は気持ちが解き放たれたように明るく快活だった。
「今日はお店もお休み」
兄だけでなく両親も結婚式で留守だと飛び跳ねて言った。白い前ボタンの黄色いワンピース姿はこれからどこかへ出かけるような気飾り様である。

「松田くんと二人っきり」
そう言うと私にしがみついてきた。それまでのためらいがいとも簡単に消え去って、まるで練習をしたように唇を合わせ、ベッドで重なった。
「うう……」
「ううう……」
積った想いをぶつけるように抱き合い、唇を押しつけた。
 
 揉み合うように抱き合ううち、唇を離したのは絵美の方である。昂奮の中で私が乳房を掴んだ時だった。
「あ、だめよ。それはまだ、だめよ」
私はすぐに手を外した。
「ごめん……」
「ううん。いいけど……」
絵美の鼻の頭に汗の粒が浮いていた。

「絵美ちゃん。好きだ」
「あたしもよ。松田くん」
ふたたびキスをして、それは二人の汗が混じり合うほどに長かった。絵美の熱い鼻息が忙しなく吹きかかってきた。
 
 昂奮が膨らみ続ける中、見下ろす絵美の火照った顔は陶然としていた。うっすら開けた目はいまにも眠りそうでいて私に縋るような潤いに満ちている。
(絵美とキスをした……)
 濡れた唇を見ているとその感激が胸に沁みてきた。

「見たい?」
絵美が自分の胸に手を当てて言った。
「うん……。いいの?」
「うん……いいけど……」
絵美はぎこちなく微笑んだ。

 胸を見せる……。
私はそう思っていた。熱くなった頭は絵美のオッパイではち切れそうになっていた。だが、絵美はボタンのすべてを外した。ワンピースはカーテンのように開き、絵美の下着姿が露になった。
  
 


 

 
 


性少女・絵美の最初へ 性少女・絵美 2 性少女・絵美 4 性少女・絵美の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前