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性少女・絵美
【その他 官能小説】

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性少女・絵美-4

 息を呑み、見下ろす私の前で絵美は半身を起こすと後ろ手に外し、緩んだブラジャーをたくしあげると、ふたたび仰向けになった。
「見ていいよ……」
上ずった声で言い、目を閉じた。
 
 私にとって初めての『女体』であった。
 肥っている割に小ぶりの膨らみ。その緩やかな乳房の頂には小さな乳首が乗っている。薄紅色の乳輪は白い肌に滲んでいるように見えた。
 
 あらわになった絵美の体。そのすべてが私を煽り、抉った。あとから考えれば悩ましい体形ではなかっただろうが、そんなことはどうでもよかった。パンツの食い込んだたっぷりの若肉。むっちりの太もも、はち切れそうな肉体そのものが昂奮へと繋がっていった。

「あたし、デブでしょ?」
「可愛い……きれいだ……」
きれいだと思った。
「松田くん……ありがとう……」
絵美は目を伏せ、祈るような強張った表情になった。
「見せたの、初めてよ……」

 私の手は胸に触れ、
「ああ……」
絵美の上体が心持ち、反った。それは、もっと触ってというように……。
 両手で双丘をそっと、揉む。
「あ……」
「痛い?」
「ううん……なんか……いい気持ち……」
『いい気持ち……』という吐息のような言葉は私の心の内奥を刺激した。

 掌に、えもいわれぬ柔らかな感触が吸い付く。肌の湿潤と滑らかさ。その心地よさに酔いしれるように私は乳房に唇をつけた。
「はあ……」
大きく息を吐いて絵美の顔がのけ反った。
「松田くん……」
伸び上がった喉には血管が浮き出て、汗に光り、その艶かしさは『少女』のものではなかった。内に潜んでいた『女』が、めらめらと燃え始めた様相だった。見る間の変貌ぶりに私は圧倒された。私は絵美の豊満な肉体に重なって顔を埋めた。
「松田くん、好きよ」
絵美の声は掠れていた。
「絵美ちゃん」

 夢中のあまり切迫した股間の状況に気づいたのは暴発の直前であった。
慌てて腰を引き、動きを止めた。パンツの中ではペニスがもがくように漲っていた。

 絵美の胸や腹が呼吸の度に波のようにうねる。昂奮で顔は赤いが私を見つめる眼差しは物憂げにも見えた。
 二人ともしばらく言葉がなかった。私が立ち上がってズボンを脱ぎ始めても絵美の目はじっと私に向けられていた。
 その目を大きく見開いたのはそそり立つ下半身を見た時だった。視線がその一点に注がれ、揺れる眼差しは私の目を追い、すぐにまた『男』に絡んでいった。

 絵美のパンツに手をかけた時、
「いや……」
体をよじるでもなく、言った。
「だめ?」
「だって……」
「見せて」
絵美はやや膝を立てて下腹部に手を置いた。
「見るだけよ……」
私は頷いた。

 頷いたのは絵美の言葉に思わず反応したもので、そもそもその時私に『挿入』しようという意思はなかった。すべてが初めての成り行きの中で、いわば本能的に行動していたようなものだったと思う。破裂寸前のペニスを掲げて、それが行き着く先を半ば無意識に求めていた。

 絵美が自ら膝を抱くようにして下着を取り去った時の格好は裂け目と尻穴を同時に披露する挑発的な形となった。
 絵美は恥じらうこともなく秘部を晒しただけでなく、膝を立てたまま股間を開いた。『見せる』ためにそうしたのだろうが、その開脚は私が重なっていく空間となった。
「絵美ちゃん!」
「ああ!松田くん!」
やや乱暴だったかもしれない。のしかかるように絵美に被さった。
「あう!」
「うう!」
そしてほんの少し、股間を押しつけた時、思いがけずペニスは絵美を割った。
「ああ!」
弾みのようなものであった。痺れるような快感が拡がってさらに突いた。勢いで、たぶん一気に根元まで入った感覚だった。
「痛い!」
絵美が上に逃げた拍子に抜け落ち、直後、跳ねたペニスから白濁の噴出が起こった。
「うう!」
私は絵美の体にしがみついて射精し続けた。

 嵐が過ぎ去ったような時間の後、絵美は子供のようなあどけなさをみせた。股間に飛び散った精液を指ですくって、
「すごい……」
さらに、においを嗅ぎ、
「不思議なにおいね……」
シーツには自らの初体験のしるしが滲んでいるというのに気にもとめない様子であった。妖艶にのけ反ったあの『女』は消えうせていた。
(入った)自覚はあった。抉られるようにペニスが潜った。快感も閃いた。時間にすればわずかなものだったろう。時間の問題ではない。貫いた鮮烈な実感だけが私の中に留まっていた。

「ごめんね……」
「……いいよ……」
絵美は胡坐をかいた格好で自分の股間を見つめ、私のペニスに目をやってから意外なほど明るく言った。
「セックスしたんだね」
昂奮は薄れゆくのに、大変なことをした想いが頭の中で唸りながら駆け巡っている気がした。
「松田くん……セックス、初めて?」
「……うん……」
「よかった……」
私が黙っていると、
「だって、その方がいいでしょう?二人一緒なんだもん」
意味はよくわからなかったが、私は彼女の笑みに応えるように微笑んでいた。 

 

  


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