母親の破廉恥な願い-4
綾乃は愛する娘を前に心を吐露し、感極まり泣き出してしまった。
そして、泣きながら娘に抱きついた。
「こんな、いやらしいお母さんを許して! あやめ、でも嫌だったら言って……」
思いがけない母親の思いに、あやめはどうしていいか分からなかった。
しかし、大好きな母の衝撃的な言葉に少し理解できる自分がいる。
あやめ自身も、
淫らな漫画を見ながら自慰をする快楽を知ってしまったからである。
その漫画の中の少女のように、
自分の母親がそんな奴隷だったなんて……。
「分かったわ、お母さんの気持ち、実はあやめも」
「うん、あやめ……あやめのことはお母さんも知っているわ、親子だもの」
「あやめね、今までお母さんに黙っていたけど、そう言うの嫌いじゃない」
「そうね、実はあやめのお部屋で見ちゃったのね」
「ええ?なに……なにを?」
「それはね、あやめのお部屋をお掃除をしようとして見ちゃったの、
漫画雑誌の連載『少女奴隷』っていうの、何冊もあったわ」
綾乃は娘を見ながら、微笑んでいた。
「あん、いやだ! 恥ずかしい……」
「うふふ、良いのよ、それを見て、やっぱりあやめは私の娘だと思ったわ」
「恥ずかしいわ、お母さん、知っていたのね、意地悪!」
あやめは顔を赤くしながら母親に抱きついた。
あやめを抱きながら、綾乃は次の言葉を選びながら言った。
「うふふ、それでね、実はお母さんね、あやめにお願いがあるの」
「なに? お母さん」
あやめの顔は甘えていた。
あやめは心のどこかで、母親とさらに近づいた気がしていた。
それが破廉恥なことだとは、皮肉なことではあるが。
「さっきも言ったけれど、その人にどうしてもお母さん前のようにされたいのね」
「お母さんが本当にそうされたいのなら、あやめ良いと思うわ、反対しない」
「でも、それだけじゃダメなの」
「どうして?」
あやめは母に抱かれながら、母が何を言い出すのか気になっていた。
「あやめの協力が必要なの、そうでなければあの人は私を愛せないって……」
「わたしを?」
「そう……」
「私がいやだって言ったら、どうなるの?」
「諦めるしかないわね」
そう言いながら、綾乃は目に涙を溜めていた。
娘もそんな母親の涙を見て、いつしか自分にも涙が溢れていた。
しかし、母親の衝撃的な話を聞いて少なからず心が動揺しているあやめだった。