〈嗅ぎ付けた獣達〉-4
『可愛い……奥さん可愛いよ……』
「ぶはッ!!い…嫌…ッ……耕二……んむぅッ!!」
恭子の唇は奪われ、視界の全ては興奮に赤らめた男の顔だけとなった。
両の胸には温かくて柔らかい舌が這い回るのを感じ、そして、それは股間にまで現れた。
(やめてぇッ!!お願いだから…ッ!!)
激しい抵抗を封じられた恭子の股間は、興奮状態の男達にグイグイと開かれていった。
肉花をしゃぶられ、慣れない指で剥かれた秘豆をベロベロと舐められる。
ベチャベチャと犬が餌を喰うような音と、フガフガと荒れた鼻息が部屋中に響いた。
『奥さんて毛深いんだね?マン毛とケツ毛が繋がっちゃってるよ?』
『ホントだあ…ア〇ルの周りにビッシリ生えてる……』
『オマ〇コの色も汚いなあ……イカの塩辛みたいだ』
『こりゃあ遊びまくったオマ〇コですねぇ。奥さん、今まで何人の男と寝たんだ?』
脅迫しなければ女も抱けないような男達に、ここまで言われる筋合いはない。
道を違えたのは弘樹との数回だけであるのに、まるで男と見れば発情するかのような言い草だ。
それに、性器の黒ずみは生来のもので、思春期の時から抱えてきたコンプレックスでもあった。
口の中を舐め回されている恭子に、反撃の言葉は発っせない。
何の労りも感じられない舌と歯と唇に乳首を嬲られ、まだ傷も癒えていない秘所に、危なっかしい愛撫が加えられていく……昨日からずっと我が身に降り掛かる事情があまりにも悔しくて、恭子はボロボロと涙を溢した……。
『乳首どころか乳輪まで膨れちゃったよ、奥さん?』
『もうオマ〇コもヌルヌルだよ?どうしてそんなに感じちゃうのぉ?』
「ッ…!!!」
軽蔑に値する程に、男達の性技は未熟で、恭子を些(いささ)かも翻弄するものでは無かった。
唇を密着させて力一杯に吸われ続けたが故に、乳首と乳輪は膨れてしまったに過ぎず、秘穴の滑りに至っては、男の唾液が粘着しているだけに過ぎない。
そんな的外れな嘲りでも、今の状況では恭子を辱しめて愚弄する事に変わりはなく、どんな愛撫でも悦びを感じてしまう淫乱な女なのだと、吐きつけたのと変わらない。