投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

爛れる月面
【寝とり/寝取られ 官能小説】

爛れる月面の最初へ 爛れる月面 72 爛れる月面 74 爛れる月面の最後へ

3.広がる沙漠-23

「じゃ、なんで黙ってるの?」
「……」
「私をなんだと思ってるの?」
「……」
「大事にしてくれるのは嬉しい。……でも、結婚したら、神棚にでも置いて毎日拝むだけのつもり?」
「そんなことないっ」
 徹が、十年前に高校生からの告白を心配してアパートを訪れ、からかった紅美子に対して本気で怒った時と同じ目で見上げた。
「じゃ、私もしたいっていうの受け入れてよ。……徹に軽蔑されると……」
 紅美子はしっとりと重くなったショーツを座ったまま脚から抜き取り、膝立ちになると徹の胸を跨いだ。「軽蔑されると、死にたくなる」
「……軽蔑なんかしない。絶対」
「じゃ、私のしてるところも見て」
 紅美子は徹の顔の前で自分のヘアをなぞると、奥に手をいれて指で開いた。すぐ前で見られている羞恥は、二十年も一緒に居る恋人の視線によって妖美な期待感に変わって、開いた中で既に期待に満ちて膨突しているクリトリスを指で擽ると、ドッと柔門で雫が零れ落ちた。
「……黙ってたら余計はずかしい」
 眉間を寄せて鼻を膨らませながら、紅美子はクリトリスからピチャピチャと音を鳴らし、「何か言ってよ」
「……ク、クミちゃん、すごいキレイ……」
 ずっと一緒にいても飽くことなく愛しい恋人の、美しい肢体――、美しすぎて世間でも賞賛されるが故に不安を催す肢体が聳えていた。
「キレイ、なのは知ってる。みんな知ってる」
「う、うん……。……す、すごく……、その……」
「何? んっ」徹の視線をクリトリスに感じて、指で弾いた快感が増幅された。「……何でも言っていい」
「すごく、ヤラしい……」
 徹に言われると、紅美子は腰をビクッと撥ねさせて、更に強く速くクリトリスを玩弄した。
「そう、……私もこうなっちゃう。したくなったら」
「すごく濡れてる」
「やっ……」
 見ないで、と言ったら徹は目を閉じてしまう。紅美子はその言葉を呑み込んで、徹を見下ろすと、「……私ね、爪、こんなふうに伸ばしてるでしょ。……だから、……、っ……、中、挿れれないの」
「うん……」
「……、……だから、言ってる意味、分かってよ」性楽のもどかしい表情の中に少しだけ笑みを浮かべて、「徹が挿れて。指」
「う、うん……」
 腕の解除を許された徹が、紅美子の太ももに手を添えつつ、細く長い美しい指が雛先を慰めているその奥へ指を伸ばしていった。門の両側を飾る繊毛は既に紅美子の蜜でしなっている。それを優しくなぞり、徐々に門を割るように指を押しつけた。徹の指の動きに逆行して、より強く刺激を受けれるように腰を揺すった紅美子が、背を反らしてのけぞりながら、
「は、早く、……してっ」
 と甘い声色に変わって訴えると、徹はその声に酔いしれて指先を紅美子の中に埋めていった。十年も付き合ってきて初めて触れる内部は熱く潤って徹を抱きしめるように締め付ける。徹は胸を喘がせながら指を奥まで進め、
「すごい……、クミちゃんの、中……」
「んんっ……、……だって」
 後ろへ払ったはずの髪を垂れ落としながら徹を見下ろした。「気持ちいいんだもん」
「気持ちいい?」
「うんっ……、ぁ……。……もっと動かして」
 おずおずと徹の指が引かれて、そしてまた入ってくる。指が擦る度に蠢いて絞ってくる襞面に、徹は紅美子が言わなくても出入りをする度に悦びの反応を見せる箇所を探してそこを慈しんできた。何度も指先に向かって雫を降らせてしまう。紅美子は徹の指に同期するようにクリトリスの指を動かし続けていた。
「徹っ……、徹もして。私の見ながら、自分で」
「んっ……、そんなことしたら、で、出ちゃう……」
 もう徹の指の付け根まで紅美子の雫は垂れて、甲と手のひら両方に滴を落としていた。
「出していいからっ。私でしてっ……!」
 二の足を踏んでいた徹は、紅美子に強く言われると太ももから手を離し男茎に添えた。目の前の紅美子の痴態に切羽詰まっている男茎を、亀頭を腹から起こして慎重に握りしめる。
「……上のところ、指でイジって……」
 天井へ指が押し当てられると、驚くほど激しく腰が跳ねて、紅美子は大きな嬌声を漏らした。その姿を見た瞬間、徹も大声を上げて爆発を始めた。焦れていた男茎は、いざ箍が外されるとその情欲を一気に噴出させ、先端から噴き上がった射精は高く舞い上がって紅美子の背中に届いた。紅美子は自慰を続けながら、その熱い粘液を、ただでさえ性感帯があって敏感な背中に夥しく浴び、肌を徹の劣情が何条も滴り落ちてくる感触に全身を打ち震えさせた。
「だめ……、もっと」
 射精を終えて、手を止めようとする徹を紅美子は制した。「私でして」


爛れる月面の最初へ 爛れる月面 72 爛れる月面 74 爛れる月面の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前