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透明な滴の物語V
【同性愛♀ 官能小説】

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密告の代償-7

千帆は目をつむり放心していた。

麻衣はぐったりした千帆の横に添い寝しながら待った。
千帆の髪をつまみ上げ、はらはらと落として悪戯する。
やがて、千帆の目が覚めた。
麻衣に気がついて笑顔になった。
「よかった。元気になったみたい」
麻衣は安心した。
千帆の顔には先ほどまでの曇りが一切見られなかった。

あの中学3年の夏に治療を受けた夜。
千帆は気がつかなかったが、黒々とした山から下りてきた一匹の鬼が千帆についてきたのだった。
そして今にいたるまで千帆に付きまとい、苦しめてきた。
鬼は、あの山へ引きもどそうと千帆に記憶をよみがえらせた。
そのたびに千帆はベッドの中で悶々と苦しみ、苦渋の汁を流しつづけた。
しかし、千帆は勇気を出して麻衣へすべてを告白した。
そして純白な心を持った麻衣を前にしたとき、鬼は力を失った。
今、鬼は千帆から離れ、山へ退散していったのだった。

麻衣から千帆へのお仕置きは終った。
「これで、おあいこね」
麻衣がそう言うと千帆も繰り返した。
「これで、おあいこね」
二人は目を見つめ合って笑った。
「ねえ、麻衣」
「なぁに?」
千帆にアイディアがあった。
「思いついたことがあるの。言ってもいい?」
「いいよ」
「私たち、便秘になったら、お互いに浣腸するの。麻衣が便秘になったら私が麻衣に。私が便秘で困ったときは麻衣に浣腸してもらうの」
麻衣は、千帆が提案した秘密の企みにわくわくした。
「それ、いい!そうしよう」
「うれしい!」
千帆の心は弾んだが、問題があった。



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