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LADY GUN
【推理 推理小説】

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復讐-2

 取調室に戻った矢沢に若菜が話しかけた。
 「あんな素敵な奥さん、もう手放すような事してはダメですよ?」
 「はい…。」
矢沢はおちゃらけもせず真面目に答えた。改めて果歩の存在の大きさに気がついたようだ。
 「湯島さんの奥さんもそうだけど、女は強いわね!弱くなんかない。」
 「まったくです。男は力の強さしかないって分かりましたよ。他はみんな女の方が強い…。」
しみじみと話す。
 「あの…アニキ…、いえ湯島さんは俺の事怒ってましたか…?」
過去の事を話してしまい怒っているのかが心配だった。
 「いいえ?逆に喋らせてしまって申し訳ないって。俺の代わりに辛い思いをさせてしまったと言ってたわ?」
 「そうですか…。」
少しホッとした。そんな矢沢に若菜が聞いた。
 「湯島さんは事件も時効だし特に拘束とかしなかったわ。あなたは逮捕されてる。彼が羨ましい?憎い?狡いと思う?」
そんな質問をする若菜を怪訝そうに見てから言った。
 「刑事さん、なんか俺を陥れようとしてますか?」
 「え?い、いえ…」
 「狡いとか思いませんから。逆に何事もなくてホッとしました。俺は逮捕されて当然ですけどね。」
 「そう…。」
軽い世間話程度に聞いたつもりだったので真剣に答えられてしまい逆に戸惑った。
 「刑事さん、田口を絶対に捕まえて下さい。刑事にも話しましたが、俺達は裏切りを餌に楽しんでた部分がありました。だから素直に俺なんかを信用できないかもしれませんが、俺も湯島さんも田口を止める為ならどんな協力もするつもりでいるんです。俺の知ってる事なら何でも話すし協力します。」
 「矢沢さん…」
 「俺に裏切られるの、怖いですか?」
矢沢は若菜の目を見て聞いた。
 「そんな目をしている矢沢さんを信用できない自分は嫌…かな。信用して裏切られる姿はたくさん見てきた。でも…信じるわ。あなたも、湯島さんも。そんな自分も信じる。だから裏切りは許さない。裏切りだけは絶対許さない。先輩を裏切った人間は…絶対許さない。」
寒気がする程の怒りを感じた。
 「そ、そんな脅さなくても…」
 「えっ?あ、ああ…矢沢さんや湯島さんの事じゃないわ。うん、2人は信じる。」
 「ありがとう。」
そんな会話をしていた時だった。若菜の携帯が鳴る。昨日の探偵からだ。
 「あのさ、今、街の中で瀬川涼子見たんだよ!」
 「えっ?間違いないですか…?」
 「おい、何年追跡してたと思ってるんだよ。間違いない。瀬川涼子だ。どうする?追跡するか?」
 「はい!!」
 「報酬はくれるんだろうな?体でもいいですよ?ヒヒヒ!」
 「いくらでもズコバコやらせてあげるからさっさと追跡して!!いいわね!」
 「り、了解…(コエー!あんなコエー女とやりたくねー!金にしよっと。)」
探偵は涼子の姿を追跡し始めた。


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