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LADY GUN
【推理 推理小説】

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明かされる全貌-8

 「で、どうして湯島武史とマヤヤはそんな関係になったの?」
 「それは当時、マヤヤ様は…」
 「マヤヤ様…?」
 「あ、ほら、神に認められた女性ですから。みんなそう呼んでました。湯島さんと同じく崇められてましたから…。で、マヤヤ様は嫌々ながらも強制的に署長に愛人にされていたそうなんです。可愛かったけどさほど能力のないマヤヤ様を情報管理の重要な事務の任務につかせてやる代わりに愛人にさせられたみないな話を聞いた事があります。その署長こそ…」
 「娘をレイプされた原一夫ね?」
すると石山が思い出しながら言う。
 「原署長はその後にすぐ辞職したんだ、確か…」
 「そっか、それで結果的にマヤヤ様は嫌々してた愛人関係から解放されたって事か!じゃあマヤヤ様から見たら湯島武史はヒーローね。」
 「それに加えて可愛いマヤヤ様を妬んでた他の女子署員から以前から陰口叩かれたり嫌み言われたりしてて相当恨みがたまってたそうなんです。美山って刑事もさりげなく小馬鹿にしてたらしくて同じく憎んでたみたいで…」
 「じゃあマヤヤ様にとっては婦警が大変な目に遭えば遭うほど気が晴れるって事ね!マヤヤ様は警察にいながら警察が嫌いだった。だから湯島武史に情報を流して嫌いな警察が大変な目に遭う事が楽しくて仕方なかった。そういう事か!」
ようやく謎が解けた。やはり内密者の存在はあったのだ。という事は田口もその可能性が高いとなる。
 「しかし湯島武史は愛人情報を掴んだ上で署長を陥れたって事…?」
 「そのぐらいはやりますよ。湯島さんは実行に移す前に綿密に状況を調べますから。湯島さんの計画はいつも完璧でした。」
 「みたいね。」
そをやな若菜に石山が聞く。
 「なぁ上原。どのタイミングで渡辺麻耶の名前が出て来たんだ?」
若菜はニコッと笑う。
 「先輩が捜査をしている時に渡辺麻耶さんを不審に思うような言動があったのを思い出したんです。だから私と言うより先輩が凄いんですよ。」
嬉しそうにそう言った若菜。どちらにせよ全ての捜査の積み重ねが今、ようやく実り始めたという事だ。若菜は田口を切り崩す土台を段々崩していくのであった。


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