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LADY GUN
【推理 推理小説】

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明かされる全貌-7

 矢沢の言葉が止まった。恐らくそれ以降は本当にレイプとは無縁の生活を送ってきたのであろう事を感じた若菜。
 「で、それ以降は真っ当に生きてきた…と。」
矢沢は若菜の目をしっかりと見つめてハイ、と言った。若菜はこれまでの矢沢の話を頭の中で整理した後に質問した。
 「これまでの話の中で、ちょっと聞きたい事があるのよ。」
 「何でしょうか?」
もう隠すものは何もないと言わんばかりの表情で若菜を見た。しかしその表情は長くは続かなかった。
 「渡辺麻耶さんて…知ってる?」
一瞬にして矢沢の顔は動揺が支配する。
 「え…、あ…っと…」
人間はうかつな生き物だ。その反応こそYES、である。一時期中央署で一緒だった石山と俊介は覚えがある名前にハッとした顔で若菜を見た。若菜は矢沢が彼女の事を知っていると踏まえて質問を続ける。
 「彼女は湯島武史にとってどんな役割をしていたの?」
矢沢は麻耶の事は物凄く話しずらそうにしていた。答えの来ない状況に容赦なく若菜は言葉を続ける。
 「スパイみたいな役割を果たしていたんじゃないの?」
 「えっ…?」
つくづく的確な予測を立ててくる若菜に矢沢は逃げ道を失う。
 「刑事さん、凄いね…。」
思わず口にした言葉に石山を始め見守っていた刑事達も同じ事を思った。
 「湯島武史が警察を手玉にとり、決して捕まらなかったのは、捜査状況や方針が何者かによって漏洩されていたからだと思うのよね。私が睨んだのは、湯島武史が渡辺麻耶さんをレイプして脅して情報を流させたって事。」
 「い、いや…」
矢沢の言葉を遮る。
 「でもね、おかしいのよ。渡辺麻耶さんがレイプされて脅されたなら、彼女の他人には見られたくない写真や動画がひとつでも出てきて良さそうなものなのに、ないのよ。ひとつも。てなると脅されていたのではない…、と私は考えるのよね。渡辺麻耶さんが自発的に湯島武史に情報を流していたとしか考えられないの。てなると湯島武史は何か渡辺麻耶さんの助けになったはずなの。それが何だかが分からないのよねぇ…。」
 「…」
そこまで感づいているのか…、矢沢はぐうの音も出なかった。そしてゆっくりと口を開く。
 「仰る通り、湯島さんは彼女をレイプしてません。彼女は特別でした。きっと愛していたのだと思います。」
 「愛していた…?」
その事実は予想出来なかった。
 「湯島さんは美山っていう刑事や瀬川って言う刑事みたいにクールビューティ的な女を痛めつけるのがたまらなかったんです。でも渡辺麻耶さんのような萌え系の女には滅法弱かった。渡辺麻耶さんは超萌え系で、あの湯島さんが骨抜きされてました。湯島さんは彼女をマヤヤと呼んで甘えていた所を何度か見た事がありますから…。」
 「ま、マヤヤ…」
あまりに予想だに出来ない事実に唖然とした。凶悪強姦魔がマヤヤと呼び甘えている姿など想像できなかったし、若干気持ち悪く感じたりした。


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