投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

LADY GUN
【推理 推理小説】

LADY  GUNの最初へ LADY  GUN 285 LADY  GUN 287 LADY  GUNの最後へ

新パートナー-1

 「恥ずかしながら角田俊介、帰って参りました。」
署長室で署長の島田を前に深々と頭を下げる俊介。中山と若菜も同席していた。もともとそれを願ってわざわざ休職扱いにしていたのだ。万が一にもダメだとは言わないであろうが、署長の口から正式に復帰の許可を聞くまでは安心できなかった。
 島田の表情は固い。その島田から許可が出るかでないか緊張が走る。そんな中、島田が口を開いた。
 「横田庄一か!?」
 「はっ…?」
俊介をはじめ中山、若菜もポカンとした。若菜が中山に小さな声で聞いた。
 「横田庄一って誰ですか?どういう意味ですか…??」
 「戦争終わってるの知らなくてずっと海外のジャングルかなんかに潜んでて、そして終戦してからだいぶ経って発見された人が帰国した時の言葉が恥ずかしながら帰ってきた、と。」
 「あー、いましたね、そういう人。で、何の関係があるんですか?」
 「角田の言葉が似てたからつっこんだんじゃないのか??」
 「あ、ツッコミだったんですね?でも何でこんな緊迫した場面で??」
 「し、知らんわ…。」
 「で、復帰OKなんですか?ダメなんですか??」
 「判断つかん?」
コソコソ話だがしっかり島田には聞こえていた。
 「おまえら!おまえらが緊張してるから緊張をほぐしてやろうとして言ったんだろうが!」
若干顔を赤らめながら怒鳴る。よほど恥ずかしかったようだ。
 「だ、だって横田庄一が分からないんですもん!」
 「勉強不足だ!」
 「ご、ごめんなさい…」
下手に逆らわない方がいいと思った。妙な空気を作り出してしまった中で島田は言った。
 「角田!」
 「は、はい…!」
島田は角田の肩に手を置いて言った。
 「皆川の仇を討れ!!」
すなわちOKという意味だ。
 「はい!」
俊介は力強く返事をした。取りあえず安心した中山と若菜は胸を撫で下ろした。
 「これから角田は上原と組んでもらい捜査に当たってもらう。本来角田にリーダーを任せるべきだが本庁から上原をリーダーにするよう要請があったんだ。それでもいいか?」
 「はい。問題ありません。上原を全力でフォローします。」
 「そうか。頼むぞ?」
 「はい!」
そう言って若菜に振り向き言った。
 「よろしくな、警部補!」
若菜はニコッと笑う。
 「よろしくです、手のかかる先輩♪」
島田も中山も俊介も思わず笑ってしまった。


LADY  GUNの最初へ LADY  GUN 285 LADY  GUN 287 LADY  GUNの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前