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LADY GUN
【推理 推理小説】

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新パートナー-7

 翌日、島田と中山と石山、若菜、俊介、杏奈で極秘の捜査会議を開いた。若菜がリーダーになり方針を固める。
 「まずはいなぎ市で田口の代わりに麻薬密売をしているリョーという女性を探し出す事が重要なポイントになると思います。大変でも宮下さんには田口の目を欺くためにいなぎ市と東京を行き来してもらい、特に芸能界への麻薬密売ルートを洗ってもらおうと思います。但し捜査に動くのは違う麻薬捜査官に指示を出して動いてもらいます。宮下さんが東京で捜査に動くとこちらが田口は東京にいると見ている事が感ずかれてしまいますので。あくまで宮下さんはいなぎ市捜査に尽力していて東京には報告で戻るという名目でお願いします。麻薬捜査官に指示を出す時も田口の名前は出さないで下さい。」
 「どこに内密者がいるかわからないからね?分かったわ。」
 「お願いします。そしてその内密者を探す事も重要課題です。まだはっきりといるかどうかも分かりませんが、田口の行動は常に私達の裏を突いてきます。田口がデキる男と考えるのか、内密者が情報を流しているのか…、どう見るかで大きく違います。もし内密者がいて確保できたなら田口はこちらの情報は得る事ができなくなり、これまでみたいに私達の裏をかく事はできなくなると私は考えてます。」
島田は若菜の考えに大きく頷く。
 「そうか!我々は田口の手口を見落としていたのか!もし署内の誰かが田口の卑怯な手で脅されて密かに情報を流している…、だから田口は常に我々の裏をかける…、なるほどな。我々はただ単に田口が頭がキレて手強い相手だと思い込み内密者がいる事を考えていなかった。確かに田口はいつも警察内部に情報源を持っていた。では早速しらみ潰しに探すか!」
 「いえ、署長、探しますが泳がせます。」
 「どうしてだ?」
 「やられたらやり返す…、倍返しです。」
 「どういう意味だ??」
若菜はその言葉を言ってみたかったのだ。夢でドラマを見ていて主人公が言った言葉が頭に残り、なんとなくカッコ良く感じていた為、どこかのタイミングで使ってみたかったのだ。ちなみに今は2012年。まだ世間ではハンザワナオキはドラマ化されていない…。
 「内密者を見つけたらわざと嘘の情報を流すんです。そして田口の未来行動を奪うんです。今度はこっちが裏をかく番です。」
 「なるほど…。」
若菜の考えには全員がため息をつく程感心させられた。若菜の資質は島田や中山が考えていたよりも遥かに優秀であった事に気付く。


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