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LADY GUN
【推理 推理小説】

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カウントダウン-4

 田口は煙草を吸いながらリラックスしている。
 「今どこにいるのよ。」
 「警察が必死に探している山中の倉庫さ。裸の婦警さん達と綾美ちゃんと静香ちゃんの彼氏と一緒だよ。」
 「そう。て事は誰に言わず1人で来いっていうお誘いかしら?」
 「さっすが!頭いいよね。」
 「携帯でそこからかけているって事は電話会社に調べてもらえば電波で発信源が分かるって事よね。でも警察に伝達して大勢で検挙に向かったら俊介がどうなっても知らない…って事でしょ?」
ニヤ〜っと笑う田口。
 「そうだよ。話が早いよね、静香ちゃんは。その代わり、1人で来るならどんな装備をしてきてもいいよ。ダイナマイトでも何でも持ってきなよ。」
 「分かったわ?じゃあ密かに電話会社に調べて貰うわ?」
 「ああ。明日の夜、22時にここへ来い。1人で来るかどうかはちゃんと監視してるからな?」
 「分かってるわよ。今も監視されてるかもしれないしね。」
 「そうそう、そのぐらい用心深くなきゃね。フフフ、なかなかいいカッコしてるよ。レース付きのスケスケパンティがたまらないよ。」
 「なっ…!」
慌てて周りを確認する静香。
 「黒か…、珍しいね。」
 「ど、どこで見てるのよ!?」
焦る静香。
 「あとさぁ、パンティがなくなった黒ピンクの豹柄のブラジャーつけて来いよ。パンティ返してやるからさ?フフフ。」
 「あ、あなた…この部屋に…!?」
静香は本棚にある隠しカメラに気付く。慌てて掴み取りコードを引き抜いた。
 「こんな事までして…卑劣な…!」
肩で息をして怒る静香。
 「俺の大切な人を奪ったお前は絶対に許さない。お前の言う通り、俺はずっと変わっていない。高田さんをお前に殺されてからずっとお前を憎んできた。この憎しみ…覚悟しとけよ?地獄以上の地獄を見せてやる。」
そう言って電話を切った田口。この時ばかりは冷静ではいられなかった。何となく見つめていた綾美は田口の怒りのオーラに体を震わせ失禁してしまった程だ。田口が持っていた携帯は変形していた。
 しばらく立ち尽くしていた静香。目を閉じ胸に手を当てた。
 「上原さん…私にあなたの強さを与えて下さい。私に刑事としての誇りと自信を与えて下さい…。LADY GUNにあなたの魂を宿して欲しい…。」
祈るように呟いた静香。最後に一言呟いた。
 「俊介…愛してる…。」
と。
 その体は震えが止まらなかった。怖い。正直怖い。しかし全て自分に起因するこの事件。静香は全責任を取る覚悟で胸に手を当て正芳に祈りを込めた。


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