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LADY GUN
【推理 推理小説】

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田口徹-8

 下着がなくなっている事には当然気付くだろう。しかし気付かれてももはや構わない程に田口の計画実行はもう目の前に近づいていると言う事だ。いや、もう始まっているのであった。
 「ん?何これ!?」
若菜と捜査に出かけている時に届いたメールを見て驚く。
 『オネーサンのオマンコ舐めたいよ!酸っぱくて美味しそう!舐めて欲しかったらここにアクセス!』
そんなメールが届いた。若菜が覗き込む。
 「先輩、エロサイト見ました??」
 「み、見ないわよ!!」
 「完全に出会い系サイトですね。ま〜、たまたま先輩のとこに来ちゃったんでしょ。どーせ業者の大量送信でしょうから。」
 「何か変なサイトで足跡つけちゃったかなぁ。」
 「絶妙にカモフラージュしてますからね、誘導サイトは。ホントしつこいから。」
 「若菜には来るの?」
 「たくさん来ますよ〜。もう気にしてらんないですから。無視無視。」
 「相当エロサイト見てるのね…。」
 「あ、バレました〜?アハハ!」
若菜は家に帰るとたいていエロサイトを見まくっている。
 「先輩と違って彼氏いないからしょうがないんです。」
もはや開き直る若菜。相当溜まっている様子だった。
 「さ、さて…気を取り直して仕事するわよ!」
 「はーい。」
そのメールが田口徹から送らて来たとは思いもしていない。もし気付いたとしても足がつかないように手がけ施されている事だろう。静香は自分の足で歩き少しずつでも事件解決に近づくよう努力を惜しまない。正芳の背中を見て学んだ事だ。それを若菜にも感じて欲しく思っている。
 そんな姿をどこからともなく見ている田口。興奮してしまうのは静香の体にだけではない。高田を奪った憎き人間への復讐の炎の熱さの方が大きいかもしれない。
 「高田さん…、やっとこの時が来ましたよ。あいつに復讐したって高田さんが喜ぶとは限らない事は知ってます。もはやこれは俺の問題なのかも…。俺は高田さんを奪ったたあの女を許さない。孤独な俺をまるで弟のように可愛がってくれた高田さんを殺した皆川静香を絶対に許さない。もう限界だ。我慢できない。皆川静香に最高の復讐をしてやる…。待ってろ、皆川静香。もうすぐだ…。」
静香を睨みつけその場を去る。
 「ん?」
静香は何かを感じて振り向く。そしてビルの屋上を見た。
 「…」
誰もいない。人の視線を感じたような気がしたが人影は見えなかった。
 「どうしたんですか、先輩?」
 「何でもないわ。」
静香は前を向き歩き始めた。


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