投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

LADY GUN
【推理 推理小説】

LADY  GUNの最初へ LADY  GUN 143 LADY  GUN 145 LADY  GUNの最後へ

田口徹-9

 中央署の署長室で島田署長と中山部長が話していた。
 「田口徹は謎が多いな…。通っていた学校からは特に問題があるような生徒ではなかったという話しか出てこない。むしろ優等生だという評価ばかりだ。幼い頃に別れたという母親はどこか怯えて多くを語りたがらないし、母親から別れてからの生い立ちがまるで見えない。高校時代に一緒に住んでいた母親と見られていた女性は一体誰なんだ…。」
 「脅されていた様子はなかったと皆川からの報告ですしね。きっと神と呼ばれた男もあれだけの事件を起こしながら普段は世間に紛れて目立つことなく普通に生活していたんでしょうね。それを田口も真似しているんでしょう。きっと街に出ればそこらの若者と何もも変わらない若者なんでしょう。」
 「しかしその裏ではレイプを繰り返し麻薬を売り、そして人を殺して血を抜いて張り付けるという残酷な事を平気でしてしまう凶悪な人間だ。いち早く確保しなければ危険だ。」
今は婦警が標的になっているが、一般人に目が向いたら大変な事になる。
 「どうして本庁から加藤綾美の捜査禁止の指示が出たんでしょうか?」
婦警ではないアナウンサーの加藤綾美が何故狙われたのかも不明だし、彼女の捜査を禁止したのも疑問だ。
 「テレビ局と何か公にできない事でもあるんだろうか。田口からクジテレビに何か接触があったのかも知れないな。捜査したいのは山々だが、今の状況では難しいな。」
 「皆川がせっかくあれだけの証拠を掴んで来たのに…。」
加藤綾美の件を捜査する事が一番事件解決へ向けての鍵になるのは間違いなかったからだ。
 「しかし皆川は刑事としていい勘をもっいるな。たいてい事件解決への糸口を掴んで来る。」
 「それを見抜いたからこそ、刑事に成り立ての頃のあんな頼りなかった皆川をパートナーにして育てようとしていたんでしょうね、上原さんは。上原さんの勘も一品だったから。」
 「皆川が上原若菜を育てているのも同じ理由か?」
 「どうでしょうね。ただ単に上原さんの娘だからなのか、若菜に何かを見いだしたのかは分かりません。ただ、あの上原さんの娘だ。同じ血が流れている。もしかしたら…、いや、ないなそれは。若菜は可愛いけど、刑事としては厳しいかもしれませんね。」
苦笑いする中山。
 「まぁ皆川に任せておけば少しはまともになるだろう。それを期待してみようか。」
 「長い目で。」
2人とも上原正芳とは長い付き合いだ。正芳の娘の成長を見守らなければいけないという義務を感じていない訳ではなかった。


LADY  GUNの最初へ LADY  GUN 143 LADY  GUN 145 LADY  GUNの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前