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貴方を、護りたい・・
【純愛 恋愛小説】

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幸福-1

ザァーー

私達の心境が、今にも千切れそうに、傷を負った粘土人形の様に傷ついて居るにも関わらず、無情にも・・そして無慈悲に、己の役目を果たす漆黒の空・・・・

私達の幸せを、決して許さないとでも言わんばかりに、無意識に耳にするガラス越しから
の低い豪雨の音色・・・


「ほらっ!動かないで・・それじゃ傷口が広がっちゃうっ!」
居間で彼の家の救急箱を拝借し、全身あざに傷だらけの体に治療の手解きを行うのに・・

「・・い・・良いよっ、そんな・・態々、俺の家の救急箱を借りてまで!」
ここに来ても、気遣いをする彼に私は何時、胸に矢と言う異物が混入する様な嫌悪感に
私は堪忍の尾が切れ

「いい加減にしてよっ!治療しないと貴方のその酷い傷が治らないじゃないっ!ずっと
そのまんなだと何時まで経っても痛くて不便じゃないのよっ!」
溜まりに溜まった袋が、きつ過ぎて一気に爆発したかの如く私は彼に静寂な居間にふ似合わない罵声を放ち、瞳を赤くし睨み付けてしまった・・

「あ・・・・」
そんな私の態度に驚いたか急に膠着し出す彼は

「・・ゴメン、傷つけちゃって」
・・ホントに分かってんのか?、と今だ気が治まらない私は眉が緩む事は無く、すると

「・・何だか寒いな、悪いけど毛布を持って来てくれないか?」
私の言葉に脅され更に気を使ったか、私の言葉の意味を本当に理解してくれて遠慮を無く
したか、肩を挙げ両手の平で冷え切った肩を暖め私に頼み・・

私は彼のその言葉を良い意味で受け止め「うん、分かった」と軽く眉を緩め返事をし  いやそれ以前に彼を助けたい一心の私は、機敏な動きで寝室から毛布を取りに行き


「・・有難う」
彼の冷え切った肌に温盛が来て彼の寒さで強張った表情も緩み、ホッとした様子で

「大丈夫?あと他に何か必要な物とかある?・・あっお腹空いて無い?・・何だったら
何か作ろうか?」
「大丈夫だよ、有難う」

断る彼、ダガ今度は遠慮してる感じは無く嫌悪感は感じず

「はぁーー」
落ち着いて、ふと窓を眺める彼、私はその姿にもう大丈夫と核心し、その場を立ち
「じゃー、何か大丈夫そう何で帰るね・・安静にするんダヨ・・」

と彼に背を向け家を後にしようとしたその時

「待ってぇっ!」
突然彼の暖かい手の平の感触が、私の細い腕に接触し、予期して居なかった事に驚いて
咄嗟に振り向き・・

「行かないでくれ・・お願いだ。樹里奈・・」
しゅうの私を見つめるその瞳は瞬き一つせずただ一点・・丸で愛する人を見つめる様に
私ダケを見つめていた・・・・

「しゅう・・・・」


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