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貴方を、護りたい・・
【純愛 恋愛小説】

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彼の笑顔-5

「・・私、貴方の事が好きになってしまったようなの・・優しくて他人の為に自分の
苦労なんて厭わないそんな貴方をっ!」

「だから、だからそんな貴方が嫌な目に遭って苦しい思いをしてるのを見ると・・
とても私不安で・・心配で・・苦しいのっ!」
彼を尚強く抱きしめるその指に更に力が入り・・
「・・蓮見・・サン」
事実上の告白、彼女は自分の思いを洗いざらい彼に言い放ち

「だから、私は貴方の味方で居たいっ!私はっ・・私はっ」


               貴方を、護りたいっ!


「・・蓮見・・サン・・・・樹里奈」
彼女を解放し、突然の下の名前を言った事に目を見開き

「・・あ、ゴメン慣れ慣れしぃか・・」
「う、ううんそんな事ないよ、・・何か、ちょっと照れるケドね・・」

お互いに顔を赤く染め、そして

「暗いから気をつけてね・・、足元も滑りやすいから転ばないようにね・・」
冷たい夜道へと消えゆく彼に精一杯の気遣いをし
彼もそんな彼女の優しさに心打たれ彼女に優しい笑顔を向け彼は再び冷たい夜道へと
消えて行った・・、締め付けられ、彼をそんな冷たい闇に溶け込ませず、明るく暖かい 我が家に、このままずっと居させてあげたい衝動を押さえつけつつ


「しゅう君、帰ったの?」
「うん・・、お肉とても美味しかったって」
そぅ・・と軽く言い、自室に戻る樹里奈

「ふぅ・・・」
ベットにストンと腰を下ろし一息吹き
彼は無事に帰れたのか、寒しくて泣いて無いか・・色々と心配し
ふとメモの置いてある机の方へ移動しメモを見つめる

「彼の為に、彼の笑顔の為に・・どうやったら」
再び、母にチケット費用のお金を借りれなかった失敗談を思い返し
母のお使いでコンビニに行った事を思い返し・・
ふと、求人情報誌を立ち読みしてた人の光景を思い返す

「あっ、その手があったわっ!」


冷たい夜風に当たりつつようやく自宅に到達したしゅう
「・・樹里奈」
彼女の優しさを思い返しつつ、家に入ろうとすると

「あれ?・・」
樹里奈の家に行く時、消したハズの家の明かりが何故かついていて

それを不信に感じつつ、ふと嫌な予感がし急いで家に入る

「母さんっ!!」
居間を勢い良く確認するとソコに

「・・あっ、しゅう!遅かったじゃない?こんな時間まで何処に行ってたのよっ?!」
ソコに居たのは、母ではなく

「・・姉さん、どうしたの?」
東京の大学で勉強に専念している筈の姉の帰還
暗い表情を浮かべ何かを言い出しそうな感じで・・


第三章 「彼の笑顔」 終

 次章 第四章 「佐藤家の過去」 作成予定


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