LADY GUN-1
この日から若菜に対する指導は熱を帯びる事になった。言葉使いから歩く姿勢から始まり武道に致るまで口うるさく指導する静香に、いつものように文句を言いながらもふてくされもせずに指導を素直に受ける若菜がいた。
「先輩、柔道なんてどこで覚えたんですか〜?」
午後から柔道を教えている。
「私だって警察に入ってからよ。いざと言う時に自分の身を守れないようじゃいけないからね。特に私達女は余計そうよ。身を守れなきゃ危険でしょ?わかるよね?」
「犯られちゃうって事ですか??」
「あのね、もっとましな言い方できないかなぁ?」
「え〜?じゃあセックスされちゃうって言えばいいんですか??」
「そ、そうじゃないでしょ!?はぁ…」
頭を悩ませる静香。
「犯られるとかセックスじゃなくて、身の危険を回避する、でいいのよ。」
「はーい。」
やる気があるんだかないんだか分からないように見えるが、どこか憎めない。
「そんなノホホンとしてると変態に襲われたらあんな事やこんな事されちゃうぞ〜?ウヘヘ!」
静香は変態役になり若菜に襲いかかる。
「き、きゃあ!!」
「うらうら!」
いとも簡単に押し倒す。
「きゃあ!ヤダー!!」
「いい乳してんなーネーチャン!ウヘヘ!」
「ヤダー!ちょっと!先輩!」
押さえ込みながら胸を揉む。
「きゃあ!変態!!」
「ほら、こんな状況になったらどうすんの?困るでしょ!」
「こ、困るけど…な、なんか…感じて来ちゃった…」
「いっ…?」
我に返り若菜の顔を見るとトロンとした目で顔を赤くして静香を上目使いで見つめていた。
「せ、先輩の事…好きになりそう…」
「!?ば、馬鹿…!何言ってんのよ…」
慌てて寝技を解く静香。静香も顔を真っ赤にして心臓をドキドキさせていた。
「先輩にならって思っちゃった…」
「ば、馬鹿でしょ!?」
照れ合う2人に変な空気が流れる。
「ね、寝技はまだ早いわね…。立ち技から始めましょ…。」
「はい…」
もはや立ち技という言葉もいやらしく感じてしまう。しかし気を取り直してなるべく真面目に立ち技を練習する先輩と後輩だった。