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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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追跡-1

 大学に入学してから駅前の中堅スーパーでバイトを始めた。店長から「この人に教えてもらって」――と紹介されたのが妻だった。はにかみながらペコリと頭を下げる妻は、穢れのない少女のごとく初々しかった。
 こうして数ヶ月先に入った妻から作業の手ほどきを受けることになった。そのせいで話す機会が多く、相手の立場を慮る知的な妻のひととなりを知ることになる。バイトが楽しくてしかたがなかった。逆に妻がバイトに来ない日はつまらなかった。仮病を使って休んだ日すらあったのだ。今でもこの行動を思い出すたび忸怩たる思いに苛まれる。
 当時は何をしていても妻のことで頭がいっぱいだった。
 超が付く奥手の男がいかなる行動をとり、付き合うようになったのだろう。
 覚えているのはバイトの帰りに待ち伏せして、偶然を装って妻と一緒に帰ったことだ。そのときの会話の内容は一つも覚えていない。今考えるとそれはストーカー行為ではなかろうかと思っている。何の罪の意識もなく待ち伏せしていたのだ。思い返せば――妻にとっても――恐ろしいことである。
 初めてのデート――らしき――のときもひどく緊張していて、言うまでもなくどんな話をしたかは記憶にない。のちに妻に聞くと全部覚えているらしい。ずっと冷静だったのだろうか。
 ともかく付き合うようになり、やがてお互いの両親に紹介し合い将来を誓った。比較的厳格な家庭で育った妻は結婚するまでは体の関係は持ちたくないと顔を赤くして申し出た。それには全く異論はなかった。当初は意識すらしなかったが、思えば我々は生きた化石のようなカップルだった。
 妻と結婚できたことが今でも信じられない。
 あれほど待ちこがれていたにも関わらず、セックスは実に淡泊で、きわめて弱いことが分かった。結婚して十数年、その件で妻が不満らしきことを口にしないことは救いでもあった。
 もう一人子供が欲しかったが、なかなかできなかった。妻と二人で病院へ行き、精子が薄いせいだと分かったときはショックだった。そのとき、「自然でいいと思うわ」――と言う妻の笑顔に救われた。結婚して娘をすぐに身籠もってくれた妻に心から感謝した。その後は二人目を授かることはなかった。とはいえ今の暮らしに不満など全くない。

 異国の地での新婚ツアー三日目、ロマンチックな雰囲気のナイトクルーズなどで開放的な気分になった。その夜、ホテルのムード溢れるベッドの上で、思い切って妻にフェラチオを求めた。恥ずかしがっていたが、それでもなんとかしてくれた。最初で最後の行為となった――はずの――そのときの感触は今は全く覚えていない。恥ずかしさもあって、その後は求めたこともない。
 その妻がペニスを頬張ったのだ。
「いいのかい?」
 うわずった声を聞く前に何と妻は手のひらで睾丸をもみながら、包茎の皮を指先でめくりかえしていた。白色と言ってもよい敏感な中身を全部剥き出したのである。
 寝室をちょっと薄暗くしただけでするのも初めてだった。
 裏筋から先端までなめあげられたときは、情けない声を妻に聞かせてしまった。唇を被せられ、丸ごと口に含まれたときは腰が宙に浮いた。口の中でそっくりねぶられたときは、腰から脳髄まで電撃に襲われ、四肢を痙攣させるのみであった。日頃の妻からは想像ができないほど情熱的だった。
 射精しそうになったとき指で付け根を押さえたまま、ポンと音をたて口から抜いて体を反転させてきた。妻の大胆な行為に触発され、思い切ってふとももを抱えた。妻の唇はもうペニスをくわえていた。
 そこは指先が濡れるほど潤っていた。部屋の暗さに目が慣れてきたとはいえ、この位置からだとよくは見えないが、広げると濃厚な香りが鼻腔をくすぐった。はるか昔に一回しているわけだが嗅いだことのないにおいだった。むせるのをこらえて、ふとももを抱え唇を押し当てていった。決して不快なにおいではない。むしろ逆だった。
 新婚当初一回だけ唇で愛撫したことはあるが、やはりお互い恥ずかしさが先行しそれ以降していない。
 下半身の快感を必死でこらえ、ただただ吸いしゃぶった。口の中が妻の体液で満たされた。下から見上げる官能的な姿態にクラクラした。
 事前に知らせたが妻は行為を止めなかった。ふとももに顔を挟まれたまま、やがて鋭い快感に打ち震えた。きっとだらしない顔で放心していたに違いない。


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