少女と教師 ヒミツのイイコト-1
「ホント委員会なんてメンドー。とっとと帰ろっか」
「あっ、そうだ。図書室に本返さないと……先帰っててくれる?」
「そう、じゃああたし玄関で待ってるよ?」
「いいよいいよ、今日塾あるんでしょ? 早く帰んなくていいの?」
「あーそうだった。別に急ぐわけじゃないけど……じゃあね、里香」
うん、じゃあね。それだけ言い残して里香はその場を後にする。
本当は図書室に返す本などない。ただ、委員会の集まりと友人の塾の日が被るのは火曜日だけ。このチャンスを逃したくはなかった。
向かう場所は図書室ではなく5年3組の教室。里香がいつも授業を受けているクラスだ。
帰りの会から1時間弱経ったあとということで、教室からは日常の騒がしさの余韻が引いていた。
静寂の中、里香はある机の前に立つ。自分のではなく前野という男子生徒の机だ。
きょろきょろと当たりを見回し、耳を澄ませ、周囲に誰もいないことを確認する。この教室は階段から一室分離れたところにある。急に人が来ても反応できる。
ひらひらした水色のスカートをめくる。白地に薄い桃色の水玉がプリントされたショーツがあらわになる。そのクロッチ部分を、机の角に密着させた。
里香は机のへりに両手を突いて体重をかける。その圧力はショーツ越しに里香の未熟な秘部に集中する。
「んっ……」
もうこの行為も慣れたものだった。始めてすぐに気持ちいいところに当てられる。その部位自体も快感に対して素直になってきた。
オナニー。最近知った言葉だが、行為自体はそれより前から里香の身近にあった。
机の角。鉄棒。登り棒。一輪車。その他あらゆる手ごろな高さの角。すべてが里香にとって快楽に誘ってくれる魅惑の器具だった。
「ふっ、は……んっ、んっ……」
芽生え始めた女のつぼみを机の角に押し付け、こすりつける。どうすれば早く達せるかを里香は知っていた。今ではすぐに果ててしまうことを惜しんで、適度に快感の強さを調整して自慰の持続を楽しんでいた。
「あっ、あっ、前野くん、あっ……」
気になっているクラスメイトの顔を思い浮かべ、ささやいてみた。恥ずかしさで頬が熱くなり、頭がぼうっとする。
意中の彼に見られるとか、触ってもらうとか、まだそういった具体的な行為までは想像できなかった。それでもこうすることで自慰が盛り上がることになんとなく気付いてきた。
そのまま里香は数分間、甘味なヒミツの行為にふけった。もうすぐ訪れる絶頂に自らを導くために。