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短編集
【フェチ/マニア 官能小説】

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卒業エッチ オタサーアイドルの誘惑-1

 モテない男の集団に、一定以上のレベルの外見をした女がいるとロクなことにならない。
 俺が二年に上ったときだ。むさくるしいオタサーに、一定以上どころかアイドルような美少女が舞い降りた。
 彼女の名は奈々という。身長は150センチもない上に、幼さの残る顔は中学生と見紛ってもしかたない。そのくせ両の胸は不釣り合いなほど豊かだ。
 ミニスカートやショートパンツを好んで穿き、それにニーソックスを合わせるというファッションをよく見る。つやつやした長い黒髪をツインテールにすることが多い。まるでオタクの理想を詰め込んだような女だ。
 オタサーに入るくらいなので、アニメや漫画を嗜んでいる。俺から見ればにわかでしかない浅さなのだが、他
の部員も案外そんなものである。これが大学のオタサーの現状だ。さらにコスプレも趣味なようで、自分で衣装を作ってはイベントに参加しているらしい。部員にもよく披露している。
 こんな子なので、みんなチヤホヤしてしまう。はっきり言って姫扱いだ。揃いも揃って女に慣れていない上に、同じオタクでそこらの女よりもかわいいときた。祭りあげないわけがない。奈々もそれがわかっているようで、好きなアニメのDVDやらグッズやらを強請っては貢がせている。
 それだけならまだいい。額だって常識の範疇だと思われるし、俺らみたいな冴えない男の相手をする報酬としては安いものだろう。
 奈々はとんでもない尻軽だった。何を考えているのか知らないがサークル内の男を食い尽くし、我がサークルから童貞を絶滅させた。たまにリア充の彼氏を作っては短期間で別れ、またオタク活動に没頭するという生活を送っているようだった。
 それから三年が経過したようとしている。俺は就職先も決まり卒業論文も終え、あとは新生活の準備をするだけだ
った。
「せーんぱい、お暇ですか?」
 俺は確かに暇を持て余して部室を訪れたのだった。この際ここにある漫画を読破して去ってやろうかと意気込んで机に向かっていたのだが、そこに奈々がやってきた。
「先輩ももう卒業なんですねー。寂しいなー、もっとお話したかったです」
 後ろから覆いかぶさるように抱きついてきた。背中にボリュームのある柔らかいものが押し付けられる。どこが発生源なのか芳しい香りに包まれる。
「俺はこの『皇国奪還作戦』を読み終えないといけないんだ。放してくれ」
「つれないですねー。先輩はずーっとそうでしたね。こんなにかわいい女の子がスキンシップしてあげてるのに。もしかしてホモですか? あたしBLもいけるんですよ、たとえば――」
「言わなくていいよ……」
 俺は童貞が絶滅したこのサークルで、唯一彼女の誘惑に耐えた。なので未だに、どこに出しても恥ずかしくないチェリーボーイだ。
「素直になっちゃえばいいのに。この歳で経験ない方が異常ですよ? 簡単なことですよ、あたしの中に先輩の硬いものを入れて、腰振って白いの出すだけなんですから。あっ、ゴムはしてくださいね。これだけは誰とも破ったことのない約束なんです」
 知ったことではないが、変なところでちゃんとした女だと思った。てっきり中出しし放題で一回くらい堕ろしているものだと踏んでいた。
「こうなったら、本気出しちゃいますよ……」
 奈々は俺のベルトに手を伸ばし、ボタンを外しチャックを下ろした。


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