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惚れ薬
【その他 官能小説】

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人妻液垂れ(1)-1

 それからの俺は沙織への想いで悶々とする毎日だった。夢の出来事のように思えてくることもある。無理もない。自分で自分に話しかける。…
「十七歳の女子高生だぞ」「美少女、若さ弾ける肉体。ピチピチの上、ムンムン」「そして汚れなき処女」「その花弁を開いて血潮とともに散らせたのは俺なんだ」……

(あの体をまた抱きたい…)
あの時、心を鬼にして無理にでももう一度やっておけばよかった…。沙織の肉体が脳裏にこびりついて毎夜俺を苛む。
 あれから半月、その間江里には二度薬を飲ませて思う存分愉しんだが、沙織のことは頭から離れない。伸び盛りの新鮮な肉体は別格である。まだまだ未知の躍動が限りない。少しずつ開拓してみたい。何より花園に口をつけていない。
(ああ…あのオ○○コ…)
舐めておけばよかった。あの臭いも沙織のものなのだ。あの子の体でつくられた臭いなのだ。……今となってはどうにもならない。悔いが煩悶へとつながり、今後容易には接触できないことがさらに欲望を増大させるのだった。

 確かめたいこともある。沙織の記憶の程度はどうなのか。気になるところである。なにしろ初めての男、セックス、処女を喪失したのだ。その体験、感覚は鮮烈だったはずで、記憶に残っていないとは考えにくい。俺の存在が彼女の心にどんな形で在るのか。江里のデータでは思い出せない夢のような不鮮明なもののようであるが、沙織の場合は初体験であるからもっと深く刻まれている可能性もある。
(知りたい…)
 俺はふたたび彼女と会う方法を考え始めた。同じ手は難しいだろう。もっと自然なやり方はないか。

 思索の日々を送っているうちに安田が入院することになった。持病の椎間板ヘルニアを悪化させてしまったという。これまでにも何度かあったことだ。手術するかどうかは未定だというが、ともかく、当分はうるさい存在がいなくなって気分は晴れやかである。
(日頃の天罰だ…)
 ある朝出社して大欠伸をしながら安田の机を見ているうちに、これはチャンスかなと考えた。入院しているのだから奥さんが病院に行くことも多いはずだ。特に休日。もし沙織が一人で家にいるのであれば何とか出来ないか。……
(いや、無理だ…)
親の留守中に訪問するのはまずい。安田の入院を知らなかったとはいえない。それに沙織も一緒に病院に行く可能性もある。むしろその方が確率は高いかもしれない。そうだとすれば病院だ。見舞いという理由があれば何度でも行ける。そこで会えればチャンスがあるかもしれない。


 日曜日の午後、俺はとりあえず見舞いに行ってみることにした。
見舞いの品にはケーキを選んだ。あわよくば薬をかけようという魂胆があったからだ。沙織で実績がある。薬が効いてくれば後は何とかなる。そのためには日持ちのするものではなく生菓子の方がいいのだ。その場で食べるかどうかは運を天に任せるしかない。
 病室に入ると安田は信じられないという顔で目を丸くして驚き、喜んだ。
「磯貝君、来てくれたのか。ありがとう、ありがとう」
会社関係で初めての見舞い客だったようで、これまで見たことのない謙虚さを見せて礼を言った。ふだん面罵している俺が来るとは思わなかったのだろう。
 はたして、傍らには沙織がいた。落ち着いたブルーのワンピース、髪はポニーテールにまとめて服に合わせた青いリボンを結んでいる。どこかの令嬢のように清楚で、しかも窓からの陽光を浴びた素肌はしっとりと大人の潤いも醸し出している。
(この子を抱いたんだ。処女を奪ったんだ…)
服を通して体形も肉付きもはっきりと浮んでくる。
(沙織…)
安田に愛想笑いを向けながら心で呼びかけた。

 「こんにちは」
「こんにちは…」
沙織の表情が一瞬曇ったように見えたが、それが何を意味するものか、明確に掴める変化はわからない。
 俺がケーキを差し出すと、うまい具合に安田のひと言ですぐ食べることになった。
「ちょうど何か食べたいと思ってたところなんだ。病院食は味気なくていけないよ。こっちは内臓は丈夫だからストレス溜まっちゃうよ」
「パパはメタボなんだからちょうどいいのよ。ね、磯貝さん」
「そうだね」
少しはやさしくなったか…。
 沙織が包みをあけようとするのを制して、俺は支度を買って出た。
「ぼくがやります」
「お見舞いに来てもらってそんなことまでさせちゃすまんな。沙織、手伝って。もうじき女房が戻って来るんだが」
「いえ、いいんです。ぼくが」
(チャンスを逃してたまるか)
カーテンの裏に回って手早く箱を開けた。
「引き出しに皿とフォークがあると思うんだが、あるか?」
「はい…」
気が急いた。ナプキンに取り分けると、その中の一つに薬を垂らした。
「わかるか?沙織、見てあげなさい」
沙織がカーテンを開けたので慌てて手を引っ込めた。
「もう、終わったから。これ、沙織ちゃんの」
皿を手渡すと、沙織は硬い表情で俺に目配せをして早口で囁いた。
「塾のこと黙ってて…」
俺はとっさに頷いた。
(あのことは記憶にあるんだ…薬を飲む前のことだからか?)
セックスはどうなんだ。俺と一体になったことは憶えているのか。
 沙織は念を押すように俺を見据えた。感情を読み取ることはできない。


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