赤い傘の少女-2
そう思ったら私の目から涙が零れて来た。人間の前で涙なんか!口惜しい。
「ああ、僕はなんて悪い男なんだ。天使の君を泣かせるなんて。
乱暴なことはする積りはないんだ。ほら僕が涙をこうして……」
そう言って彼は私の顔に唇をつけると涙を吸い取った。
「く……口では優しいことを言ってますが、私の腕を押さえているじゃありませんか」
「そうだね。もちろん今自由にしてあげても良いよ。でも僕は知っているよ。
ダーツに刺された天使は恋の相手と思いを遂げるまで、自由にはならないんだ。
だからこうなった今、君を自由にする為にあれをするしかないんだよ」
「あ……あれって何ですか。」
そのとき彼はコートを下に下げて私の足元に落とした。
わたしは自由になった手でそれを拾い上げようと屈んだときに彼は上から襟に手を入れて私の胸に……。
「あっ、駄目です。そこは」
「ふうん、天使ってブラをしていないんだ。永遠の若さを持ってるからかな」
「な……何をするんですか? 手を取って下さい」
「何て柔らかくて、弾力があって、素敵なんだ。あっ、この出っ張りは」
「それは……駄目です!」
わたしは必死に上から手で押さえて彼の手の動きを封じようとした。
するとしゃがんでいた私を後ろに転がして、頭を膝の間に挟んで起き上がられなくしたの。
それから私の手を掴むと、折り畳んだ自分の膝の間に挟んで動けなくした。
「あっ、何をする積もりですか?」
彼は乱れた私の髪をかき分けるとにっこり笑った。
「すぐ済むからね。すぐ自由になれるから。できれば君も楽しんでほしいんだ」
上から覗いた彼の顔は逆さまに見えた。
そしてそのまま手を伸ばすと私のシャツを捲り上げた。
私の胸は剥き出しになった。自分でも見たことがない乳房が!
「なんて綺麗な乳房なんだ。これが天使の乳房なんだね。雪のように純白だね。
感動するよ。そして乳首の周りは淡いピンクの蕾のようだ」
そのとき病室のドアが開いた。老婆が入って来た。わたしは慌てた。
「シャツを元に戻してください。人が来ました」
「何を言ってるの? 僕達の姿は見えないんだよ。声だって聞こえない。
だから安心して良いよ。
人が来たのを気にするってことは、僕になら見られても構わないってことだよね」
「ち……違います。こんな格好あなたにも見せたくありません。
恥ずかしいからやめて下さい」
「じゃあ、手で隠してあげよう。これなら良いでしょう。僕からは見えないよ」
そう言うと彼は私の胸を大きな手で覆って、ゆっくり揉み始めた。
「ぅ……いけません。こんなことをしちゃあ。あなたは間違っています」
「そうだね。じゃあ、これなら良いかな?」
彼は私の両方の乳首を軽く指で摘まむとクリクリと転がし始めた。
わたしの背骨に電気が走ったようになって、わたしは思わず声を出した。
「ああ、なんて可愛い声を漏らすんだ。天国の小鳥の囀りのようだ」
「だから……こんなことは駄目なんです。わたしは天使なのですから」
わたしはもがいた。でも動かせるのは足だけ。
そのためスカートが捲くれ上がり太腿が露になったのだ。
「ああ、天使の太腿だ。もう我慢できない。失礼」
そうすると彼は一度立て膝をすると私に逆さまのまま覆い被さって来た。
わたしは自由になった手で彼の体を押しのけようとしたけれど、重くて動かせないの。
それどころか彼は私のスカートをすっかり捲り上げて、パンティの上から……。
「むぅう……天使の股は良い匂いがする。花の香りのようだ。あれ?この感触は。
もしかして天使にも恥毛が生えているのかな?」
「や……やめて下さい。今まで天使の下着の下を見た者はいません。いけません。
そこまでです。見てはいけないのです」
そう言ってる間に彼の下腹部がわたしの顔を塞いだの。