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どうして....好きになってはいけないの?
【純愛 恋愛小説】

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二人の間の壁-2

「ゴメンね今日は....」
奥さんが顔出した。
「優羽がいてくれて助かったよ!まさか優羽が料理が出来るなんて思っていなかったよ!」
「えっ?優羽君が厨房に?」
「ああ...こいついい腕してるよ!」
店長は嬉しそうに笑った。
「両親が共働きだったので.....」
優羽が照れたように言うと
「ウチも共働きなんだけどね.....」
店長は恵を見た。
「なっ...何を言いたい訳?」
「別に!」
そう言って笑った。
「あっそうだ!優羽!賄い作ってくれ!」
「えっ?俺がですか?」
「さっき優羽が焼いた出汁巻き玉子を見たら食べたくなった!頼むよ!」
「はい!」
掃除も終わり、みんなで優羽が作った賄いを食べる事になった。優羽は緊張してみんなを見ていた。
「美味しい!!優羽君料理が上手なんだね!!」
真っ先に口を開いたのは恵だった。
その時、優羽の頭に別の光景が浮かんだ....


「美味しい!!優羽は料理の天才だね!!」
そう言って舞姫は優羽に笑顔を見せた。
「姉さん!お世辞なんか言わなくても作ってあげるよ!」
優羽が照れたように言うと
「お世辞じゃないわよ!本当にそう思うもの....優羽と結婚する人幸せよね!!毎日こんな美味しい料理を食べられるんだから....」
「姉さんは俺を専業主夫にするつもり....」
舞姫は優羽の言葉を聞いていなかった。
「あっそうだ!私がずっとこの家に居ればいいんだ!そうすればずっと優羽の料理を食べられるんだ!」
「あのぉ.....その場合俺は.....」
「優羽はこの家の専業主夫!」
舞姫は言い切った。
「そうじゃなくて...姉さんが結婚しないで独りでいるのは勝手だけど....俺は......」
「えっ?優羽結婚するの?」
舞姫が驚いていると
「出来ればしたいと....」
「彼女もいないのに?」
「それは......」
優羽は舞姫に自分の気持ちを悟られないように冗談を言うように言いながらも....舞姫が結婚しないでずっと傍に居てくれるなら....専業主夫も悪くないかも....優羽はそう思ってしまった....


「優羽君?どうしたの?」
優羽は恵の声で現実に引き戻された。
「疲れたのかな....」
優羽はそう言って頭を掻いた。
「今日初めて厨房に入ったんだ!精神的に疲れたんだろう....今日はゆっくり休むといい!」
「はい...そうします....」
優羽は挨拶をしてバイト先を出た。
部屋に着いて横になった優羽は舞姫の事を考えていた....舞姫の事を忘れるためにこっちに来たはずなのに....何かの弾みですぐに舞姫の事を思い出してしまう....今日もそうだった....優羽が作った賄いを恵が美味しいと言っただけなのに....それだけで舞姫の事を思い出してしまった....ずっと一緒だったんだから仕方ない....そう思う反面....舞姫の事を忘れられるのか不安になる優羽だった....



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