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それでも彼女を愛し続けること
官能リレー小説 - 年下

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それでも彼女を愛し続けること 6

今まで住んでいた場所から少し離れてちなみとの生活がスタートする。
俺自身は生活を変えることなく、1時間長くなった通学時間もちなみのためならと思うと苦にはならない。

ちなみは少年たちにいろいろ壊された、とはいえ日常の生活に戻るのにさほど苦労はしなかった。家事は普通にこなしている。


それでも心配が残る俺に協力してくれた人がいる。
七菜子さん……心さんのお兄さんの元妻で、新しい生活拠点の近くで小さな診療所を開いている方だ。

彼女とも心さんとは違う形で肉体関係を持つこととなった。
バツイチだからと偏見を思ってはいけないと言い聞かせていたのに、
ちなみと同性で行為に及んでいたので、割り込む形で彼女とも生で本番をした。
それ以来、3Pもするようになって、結果的に彼女も救えた。

「七菜子さんがレズだったのも、旦那さんのせいですか?」
「それよりも前…家庭教師の人がそうだったの。でも、ちなみちゃんかわいいし、愛し合いたくなっちゃうじゃない」
「俺のほうが彼女を愛してます」
「そう、私ね…陽毅くんも好きよ。でないと、三人でしないでしょ?」
「俺も…心さんだけ救って、七菜子さんは無視って出来ないから…ちなみの学校でのこととかもフォローしてくれれば、これからも仲良くしたいです」

俺がそう言うと七菜子さんは笑みを返してくる。
心さんのお兄さんが亡くなる時に色々ゴタゴタがあって先に離婚する形でバツイチになっていたが、そうなっても互いに姉妹のような関係が続いていたらしい。
それもあって今回の件で色々協力してくれた訳だ。

俺やちなみの実家もその縁で近所に引っ越している。
両方共に一回離婚して母方の姓で再婚。
皐月や佳奈美ちゃんは姓が変わり転校もしている。
そして俺は姓を変えず、ちなみと結婚してちなみが俺の姓を名乗る。
この街まで噂は来て無くとも用心の為だった。

と言うのも、心さんだけでなく皐月や佳奈美ちゃんだって、あの事件の後遺症はかなり深い。
特にちなみが戻った事でホッとしたのか、それぞれに傷がぶり返してきてる様子があった。
そんな事もあって、それぞれの両親が計画していて俺もそれに乗っかった訳だ。

好都合な事に、七菜子さんの診療所は整形外科で事故による怪我を取り扱うことが多く、事故後のメンタルケアを得意としていた。
事故じゃなく事件だけど、メンタルケアを得意とするから応用はきくようだった。

七菜子さんは三十代前半の女医で、眼鏡の似合う美人だ。

「それと、心・・・いつまで夜の仕事なんてするつもり?・・・この機会に辞めて私の所にいらっしゃい」

一緒に来た心さんの事も知っていたみたいだ。
心さんはちょっと驚いた表情をしたから話していなかったんだろう。

「・・・契約上、まだ辞める訳にはいかないの」
「馬鹿な事をして・・・相談して欲しかったわ・・・」

情報や資金を得るためにそう言う契約で暫くは夜の世界から抜けられないとは聞いた。
心さんは納得してるみたいだけど、やるせない気持ちになる。

「それに・・・夜の世界で稼いで陽毅君に貢ぐのが・・・何か凄く幸せで・・・」

心さんの言葉に七菜子さんは目を白黒させて俺と心さんを交互に見る。
実は心さんと度重なる肉体関係だけじゃなくお小遣いも貰ってたが、それもこれも断ると泣き叫ばれるからだった。
そう言う行為で精神の均衡を保ってる状況だから、ずるずると来てしまっていた。

「はぁ・・・それなら仕方ないわ・・・陽毅君、暫く心の事もお願いできるかしら?」
「勿論、その積りです・・・」

そう言ってから七菜子さんにメモ書きを渡す。
そこには心さんから貰ったお金は貯金して保管してる旨を記している。
いずれ返すつもりで貯めていたものだ。
七菜子さんもメモをチラリとみて納得した顔をしていた。

「へぇー・・・心の性癖ってそうなんだ」
「ちょっ?!、陽毅君っ!、なんてもの渡したのっ!!」
「いや違うって!!、七菜子さんなんてことをっ!!」

慌てる俺と心さん、ケラケラと笑う七菜子さん。
まぁ、こう言う人なら上手くやっていけるだろう。
心さんもそうだし、皐月や佳奈美ちゃんも支えがないとどこかで折れてしまう気がしていた。
こんな機転が利いて明るい人なら任していいのかもしれない。

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