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俺の守り神・ぷらす
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俺の守り神・ぷらす 3

10分前…
「ねー、マキちゃん…ヒメとミライが優の部屋に行ったんだけど何か知ってる?」
「し、知らないけど…?」
「絶対何かあると思うんだがなー」
「……………夜這い」
「ああああ、アース!!??そ、そんなぁ!!!!」
「…なるほど♪」
「み、ミナちゃんまで!!!!」
「優め、すっかりちゃっかり…♪」
「ま、優先輩は…そんなこと…」
「ん?マキちゃん、優の肩を持つのう…♪」
「はわっ!!ち、違うんです!!」
「……………らぶ?」
「ほう♪」
「ち、違いますー!!!!」
「あ、二人が帰ってきた♪」
「………………どうだった?」
「どう…と言いますと?」
「優君は優しい人です〜♪」
「やややや優しい!!??」
「……………最初はソフト」
「ふーん♪」
それから二日間。俺への誤解は解けなかった。

物理的に問題がある。
精神的な問題は毎日発生。問題解決不可能なのだが…。これはさすがに厳しい。
「お、おおおかわり…」
である。俺と母さんは人並みだったから2合炊けば十分であった。今じゃ7合。この前、夕飯時に母さんがご飯炊くの忘れて一番悲しそうだったのは真木だった。
つまり…金が無い。うちはそんなに裕福ではない。父さんが死んだ今日、完全な母子家庭である。てことで…
「バイトしろ」
「ヤダ」
「へ〜?」
「嫌ですわ」
「ば、バイトですか…?」
「…………無理」
拒否2名。見込み2名。論外1名。…だいたい予想通り。
「あのな…母さんの仕事だけじゃ今の状態は無理なんだ、だから頼む」
頭下げる俺。……なんで?
「いいですよ〜♪」
「わ、私もやります…!!」
美雷…見直した。真木…さすが常識人。その他…メシ食うな。
結局、美雷はファーストフード店の店員、真木はお花屋さん。どちらも商店街にあって家から近くて給料もそこそこらしい。
その他3人は仕方ないから家事をやらせた。水名は食事、火芽は掃除、アースは洗濯。
ちなみに俺もバイトを始めることにした。酒屋での肉体労働。これが意外と楽だったので一か月くらいは続きそうだった。

「なー…、いつになったら秋が来るんだ?」
雄太の声。暑さにバテて、グテーンとなっている。
教室は基本的にエアコンなんて代物は無い。昼時ともなると暑さはピークだ。
「今年は秋無しで冬になるってテレビでやってたよ?」
「えーー…」
雄太は今にもとけそうである。
「そうしたら紅葉がなくなっちゃうね?♪」
とクラスメートの佐倉優名が言う。通称、優名っち。
「佐倉さんは秋が来て欲しい?」
「私は来て欲しくないかな?秋って美味しい物いっぱいあって太っちゃうもん」
「優名っち、いい事言う〜…。秋〜秋よ来い〜…」
うん…実に女の子らしい考え方だ。間違ってもご飯は1杯だけだろう。というより、この我が高校を代表するアイドル、佐倉優名が「おかわり」なんて言ってる姿は想像したくない。

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